お~いお茶杯第65期王位戦七番勝負第1局
12時台の控室
渡辺明九段の王位戦
藤井聡太王位の王位戦
(初手▲2六歩を着手する藤井聡王位)
◆藤井 聡太(ふじい そうた)王位(竜王・名人・王座・棋王・王将・棋聖)◆
2002年7月19日生まれの21歳。愛知県瀬戸市出身。杉本昌隆八段門下。2012年、6級で奨励会入会。2016年、四段昇段(プロ入り)。2021年、九段昇段。棋士番号は307。タイトル戦登場は25回。獲得は竜王3期、名人2期、叡王3期、王位4期、王座1期、棋王2期、王将3期、棋聖5期(永世棋聖)の計23期。棋戦優勝は10回。
すでに本局の冒頭記事でも触れましたが、このシリーズを制せば「連続5期もしくは通算10期保持」の条件の前者を満たし、規定により永世王位の資格を得られます。
【プロ棋戦の規定等について(項目10番目)|日本将棋連盟】
https://www.shogi.or.jp/faq/provisions/
柵木四段の序盤見解
(盤面モニターに注目する柵木幹太四段と室田伊緒女流二段。対局2日目の現地大盤解説会に登壇する)
11時頃、渡辺明九段が40分以上の長考に沈んでいます。この序盤戦について、柵木四段に見解を伺いました。
「渡辺先生は昨年の名人戦で12手目△5二金右のような展開を選ばれていましたので、本局もこういう出だしはあるのかなと思っていました。一例は(1)△7三銀▲4七銀△6四銀で、まず考えたい自然な進行です。後手はいつでも△7五歩の仕掛けを用意、ただし先手も▲4五歩と動けますし、後手がまだ居玉なのは気になるポイントです。先手が右辺から仕掛けてきそうなので(2)△4二玉は少し上がりにくいかもしれません」(柵木四段)
ほかには(3)△7三桂や(4)△5四歩~△5三銀も考えられるといいます。対早繰り銀の手段ですが(5)△5四金~△6五金の筋を狙うのも一案。候補手が多く、悩ましい局面になっているようです。