お~いお茶杯第63期王位戦七番勝負第4局 Feed

2022年8月25日 (木)

▲7四歩

時刻は16時を回りました。盤上は藤井王位が厳しい攻めで優位に立っています。

図の▲7四歩に△同金は▲7二銀があるため、実戦は豊島九段が△7二金と引きましたが、控室の木村九段は「9九の竜が働いていないので、先手よしの差が広がっていると思います」と見解を述べました。

▲7四歩までの消費時間は▲藤井王位6時間22分、△豊島九段6時間58分です。

藤井王位

祥雲閣では、15時から武市七段と北村女流初段による現地の大盤解説会が始まっています。

祥雲閣
(会場は先ほどの指導将棋教室と同じ、浪漫の部屋)

大盤解説会

武市三郎七段
(解説の武市三郎七段)

立会人登場
(15時30分、ゲストで立会人の木村九段が登場)

木村九段
(登壇して「地元の方ってどれぐらいいますかね?」と確認)

北村桂香女流初段
(聞き手の北村桂香女流初段)

大盤解説会
(1日目を振り返りながら「▲4七玉はいい手でした」とコメント)

木村九段

15時になり、対局者に午後のおやつが用意されました。2日目午後のおやつは藤井王位がアイスティーのみ。豊島九段は季節のフルーツとグレープフルーツジュースです。

アイスティー
(藤井王位はアイスティーのみ。器の大谷焼は徳島の伝統工芸品)

豊島九段のおやつ
(豊島九段のおやつ)

季節のフルーツ
(キウイ、シャインマスカット、赤肉メロン、パイナップル、スイカ、梨)

藍染コースター
(徳島の藍染は「阿波藍」とも呼ばれる)

徳島市立徳島城博物館は、江戸時代に藩主が政治を行った徳島城の御殿跡に建てられており、徳島藩と蜂須賀家に関する資料が数多く展示されています。館内から見える「旧徳島城表御殿庭園」は、枯山水と築山泉水庭から構築された回遊式の庭園で、1941年に国の名勝に指定されました。

3年前には特別展「王手! 将棋の日本史」を開催。昨年、第32期女流王位戦の五番勝負第4局に予定されていた会場です(3連勝で決着したため、実現しませんでした)。

徳島城博物館
(徳島市立徳島城博物館)

徳島城博物館

庭園

枯山水
(枯山水庭園。右手には自然石の橋がかかっている)

特別展
(3年前に開催された特別展の資料)


【徳島市立徳島城博物館】
〒770-0851徳島市徳島町城内1-8(電話:088-656-2525)

▲3四歩

再開直後、藤井王位の一手は▲3四歩でした。△3七歩成の王手で桂は取られますが、先手も7筋と3筋の歩が急所に伸びており、厳しい攻めになっています。

控室では▲3四歩以下△2二銀▲7三歩成△同金▲7四歩△同金▲7二銀△同角▲7四角の変化が示されており、その局面で後手はどう受けるか。△6二玉と合駒せずに寄ると▲8五桂(変化図)が厳しく、この変化は先手がよさそうです。

変化図

木村九段
(控室では木村九段を中心に、和やかな空気で検討が続く)