第61期王位戦挑戦者決定リーグ Feed

2020年6月13日 (土)

As36▲阿部健-△藤井聡戦は藤井七段がリードしています。角香交換で後手駒得。先手は竜と▲1三歩成のと金で攻めていきたいのですが、図で▲1三歩成は、△1一歩▲2三竜に△3四銀(変化図)があります。

As36s変化図から(1)▲3四同竜は△7七角成▲同桂△3四飛で飛車を取られます。(2)▲1四竜には△8六歩▲同歩△8八歩の攻め筋があります。

Dsc_0365(藤井七段)

Ik38_2▲稲葉-△上村戦は横歩取り。先手は青野流を採用し、盤の中段に駒が陣取っています。そこに△8五飛と後手の駒が参戦。まだ自陣にいる桂も跳ねてくる可能性が高く、横歩取りらしい空中戦が繰り広げられるかもしれません。


Dsc_0377(稲葉八段が積極的に攻めている)

Nh51▲永瀬-△本田戦は相居玉。バランス重視の現代将棋を思わせます。図では△5六同角▲同歩△3六角が気になりますが、先手も手番がくれば▲3四歩△同銀▲8五飛があります。どちらも怖い形です。

Dsc_0408(本田五段。永瀬二冠とは練習将棋を指す関係でもある)

St49▲佐々木大-△豊島戦は、昼食休憩前から佐々木五段が長考に入り、▲7七金△8五飛▲9六歩(図)とひねった受けを選びました。控室では、休憩の局面で「後手が一本取ったような」という声もありましたが、図で先手が持ちこたえているのかどうか。

Dsc_0523(佐々木五段)

Hs48▲羽生-△菅井戦の後手陣もなかなかの好形です。先手陣も金銀4枚で非常に堅い。後手は2歩得と6五の位、先手は馬が主張になっています。この将棋も▲鈴木-△佐藤秀戦と同じく、互いに力の出せそうな戦いです。

Dsc_0479(菅井八段)

Ss46▲鈴木-△佐藤秀戦は、ともに美しい形に組み上げて力の出せそうな展開です。いい勝負でしょう。トーチカ囲いは対抗形で近年注目されている囲いで、定跡の観点からも気になる戦いです。

Dsc_0570_2 (佐藤七段はあと2勝で八段昇段となる=勝数規定)