12時40分の対局再開に対し、豊島八段は12時30分過ぎ、澤田六段は12時35分頃に対局室に戻ってきました。

（豊島八段は背筋を伸ばし、澤田六段は身を低くしていた）

（手番の豊島八段）

（険しい表情で着手を待つ澤田六段） （再開後に指されたのは▲３四歩。澤田六段の側から撮影）

対局室は関西将棋会館で最上室の「御上段の間」です。 （昼食休憩時の盤面） （昼食休憩時の御上段の間） （豊島八段の王将、児玉龍兒師作） （澤田六段の玉将、源兵衛清安書）

12時になり、図の局面で豊島八段が15分考えて昼食休憩に入りました。ここまでの消費時間は▲豊島51分、△澤田38分。昼食の注文は豊島八段が豚ロース肉しょうが焼き（サービスランチ）、澤田六段はありませんでした。対局は13時に再開されます。

（サービスランチの豚ロース肉しょうが焼き）（同じものを注文して撮影）

棋士室は注目の将棋を検討したり、練習将棋を指したりするなど棋士や奨励会員が立ち寄る場になっています。 （２期前に挑戦者決定リーグを戦った脇謙二八段。コメントを寄せたあとに撮影に応じた）

（関係者と談笑する西川和宏六段。アウトドア派らしく日焼けしている）

王位戦における３度目の対戦は今月行われた白組４回戦。互いに３連勝で迎えた大一番は、角換わり相腰掛け銀の最新形の将棋でした。

　第59回王位戦挑戦者決定リーグ白組
　平成30年（2018年）５月11日　於・関西将棋会館

　持ち時間　　　　　　▲六段　澤田　真吾
　各４時間　　　　　　△八段　豊島　将之

▲２六歩 △８四歩 ▲２五歩 △８五歩 ▲７六歩 △３二金
▲７七角 △３四歩 ▲６八銀 △７七角成▲同 銀 △２二銀
▲７八金 △３三銀 ▲４八銀 △６二銀 ▲３六歩 △６四歩
▲４六歩 △６三銀 ▲４七銀 △４二玉 ▲６八玉 △１四歩
▲１六歩 △７四歩 ▲３七桂 △７三桂 ▲２九飛 △８一飛
▲４八金 △６二金 ▲９六歩 △９四歩 ▲６六歩 △５四銀
▲５六銀 △３一玉 ▲３五歩 △４四歩 ▲３四歩 △同 銀
▲７五歩 △同 歩 ▲２四歩 △同 歩 ▲同 飛 △３五銀
▲２五飛 △２六角 ▲７四歩 △２四歩 ▲２六飛 △同 銀
▲７三歩成△同 金 ▲４五桂 △２八飛 ▲３八角 △４五銀
▲同 銀 △３七歩 ▲２九歩 △３八歩成▲２八歩 △４八と
▲３四銀 △５八と ▲７九玉 △５四角 ▲４三桂 △同 角
▲同銀不成△同 金 ▲５二角 △３二銀 ▲６二飛 △４二桂
▲２三銀 △同 銀 ▲４三角成△３二金 ▲４四馬 △５一銀
▲４五角 △６二銀 ▲８一角成△３三歩 ▲６一飛 △２二玉
▲４五馬左△６三金 ▲２三馬 △同 金 ▲４三馬 △５一桂
▲３二銀 △６九と ▲８八玉 △３八飛 ▲４二馬 △１二玉
▲３一馬 △７九角 ▲９八玉 △７八飛成▲８八金 △同角成
▲同 銀 △２二金打▲２三銀成△同 金 ▲６二飛成
　まで、113手で澤田　真吾六段の勝ち。
（消費時間＝▲３時間59分、△３時間59分）

対戦成績は豊島八段から見て古い順に○○○●の３勝１敗。うち、直近の３局はいずれも王位戦での対戦でした。それぞれ棋譜を紹介します。

まずは両者の２度目の対戦となった第53期王位戦予選。王位戦では初顔合わせになりました。

　第53期王位戦予選
　平成23年（2011年）11月７日　於・関西将棋会館

　持ち時間　　　　　　▲六段　豊島　将之
　各４時間　　　　　　△四段　澤田　真吾

▲７六歩 △８四歩 ▲７八金 △３二金 ▲２六歩 △８五歩
▲７七角 △３四歩 ▲８八銀 △７七角成▲同 銀 △４二銀
▲３八銀 △７二銀 ▲９六歩 △９四歩 ▲４六歩 △６四歩
▲４七銀 △６三銀 ▲６八玉 △４一玉 ▲１六歩 △１四歩
▲５八金 △３一玉 ▲３六歩 △５四銀 ▲７九玉 △７四歩
▲５六銀 △４四歩 ▲６六歩 △７三桂 ▲２五歩 △３三銀
▲３七桂 △４二飛 ▲８八玉 △２二玉 ▲４八飛 △５一金
▲４五歩 △２七角 ▲２四歩 △３六角成▲４七金 △２七馬
▲２三歩成△同 金 ▲４六角 △２四歩 ▲４四歩 △５二金
▲６四角 △６三金 ▲４六角 △４四銀 ▲３六歩 △８六歩
▲同 歩 △８五歩 ▲４五歩 △３三銀 ▲８五歩 △８二飛
▲８六銀 △３五歩 ▲同 歩 △３六歩 ▲７七桂 △８一飛
▲２五歩 △同 歩 ▲同 桂 △２四銀 ▲６五桂 △同 桂
▲同 銀 △２五銀 ▲２四歩 △同 金 ▲３四桂 △２三玉
▲５四銀 △同 金 ▲２二歩 △８七歩 ▲同 玉 △３三桂
▲２一歩成△４五桂 ▲２二と △３三玉 ▲７二銀 △４一飛
▲４二歩 △５一飛 ▲７三角成△６二歩 ▲同 馬 △３七歩成
▲５一馬 △４七と ▲４一歩成△４四玉 ▲２四馬 △５七桂成
▲２五馬 △３六銀 ▲４七飛 △同成桂 ▲４二飛 △４三歩
▲同飛成 △同 玉 ▲４二桂成△４四玉 ▲３四馬 △５五玉
▲５六金 △６四玉 ▲６五歩 △７三玉 ▲６一馬
　まで、125手で豊島　将之六段の勝ち。
（消費時間＝▲３時間25分、△３時間59分）

王位戦における２度目の顔合わせはステージを上げ、挑戦者決定リーグでした。第55期の紅組で、豊島七段１勝、澤田五段１敗で迎えた２回戦でした（段位は当時）。

　第55回王位戦挑戦者決定リーグ紅組
　平成26年（2014年）２月20日　於・関西将棋会館

　持ち時間　　　　　　▲七段　豊島　将之
　各４時間　　　　　　△五段　澤田　真吾

▲７六歩 △３四歩 ▲２六歩 △８八角成▲同 銀 △２二銀
▲４八銀 △３三銀 ▲６八玉 △２二飛 ▲６五角 △７四角
▲４三角成△５二金左▲同 馬 △同 金 ▲７五金 △４二飛
▲５八金右△６四歩 ▲７四金 △同 歩 ▲７八玉 △６二玉
▲２五歩 △７二銀 ▲３六歩 △７一玉 ▲３七銀 △８二玉
▲７七銀 △５四角 ▲２六飛 △３五歩 ▲同 歩 △４四銀
▲３四歩 △３五金 ▲２八飛 △３四金 ▲５六歩 △３五銀
▲４六銀 △３六銀 ▲１六角 △４三角 ▲２四歩 △同 歩
▲３四角 △同 角 ▲２四飛 △１二角 ▲２三歩 △１四角
▲４八金打△２三角上▲１六歩 △５六角 ▲２一飛成△４七銀成
▲同金直 △同角右成▲同 金 △同角成 ▲４三歩 △同 飛
▲７一銀 △９二玉 ▲５八歩 △４六飛 ▲６一角
　まで、71手で豊島　将之七段の勝ち。
（消費時間＝▲２時間52分、△３時間22分）