第56期王位戦挑戦者決定リーグ
各組の優勝、残留について
挑戦者決定リーグは各組の成績最上位が優勝(挑戦者決定戦進出)、次点が残留となります。王位戦は今期から挑戦者決定リーグの規定が変わりました。
「リーグ戦の優勝者はリーグ戦勝敗を優先とし、同星で並んだ場合、(1)4勝1敗で並んだ場合、該当者が2名・3名に関わらずプレーオフを行います<3名の場合は、前期成績(前期リーグ勝星>前期予選勝星)でシード者を決め、1回戦は残留決定戦を兼ねる)。(2)3勝2敗で並んだ場合、該当する直接対決の成績>前期成績(前期リーグ勝星>前期予選勝星)で優勝者・残留者を決めます。それでも差のつかなかった場合には決定戦を行います」(「王位戦概要」より)
具体的に、対局の結果で各組の優勝と残留がどう決まるか、整理してみました。3勝2敗で3者以上が並んだ場合、直接対決表を作っています。
■紅組
1.広瀬勝ちの場合→広瀬優勝
1-A.山崎勝ちの場合
→田村勝ちなら、直対関係で田村残留
→佐々木勝ちなら、直対関係で山崎残留
1-B.山崎負けの場合、田村-佐々木戦の勝者が残留
2.広瀬負けの場合
2-A.山崎勝ち、田村勝ちの場合……3勝2敗が4者
4者の直対関係から、木村優勝、広瀬残留
2-B.山崎勝ち、佐々木勝ちの場合……3勝2敗が4者
4者の直対関係から、広瀬優勝、山崎残留
2-C.山崎負け、田村勝ちの場合……3勝2敗が3者
3者の直対関係から、木村優勝、広瀬残留
2-D.山崎負け、佐々木勝ちの場合……3勝2敗が3者
直対関係は三つ巴。前期成績は木村挑戦、広瀬リーグ4勝、佐々木予選敗退→木村優勝、広瀬残留
■白組
1.佐藤、菅井ともに勝ち→両者でプレーオフ。勝者が優勝、敗者が残留
2.佐藤勝ち、菅井負け→佐藤優勝
2-A.松尾勝ち……3勝2敗が3者
直対関係は三つ巴。前期成績は松尾予選3勝、菅井予選3勝、横山予選0勝→松尾と菅井で残留決定戦
2-B.松尾負け
3勝2敗は菅井と横山。直対関係で横山残留
3.佐藤負け、菅井勝ち→菅井優勝
3-A.松尾勝ち……3勝2敗が3者
3者の直対関係から、千田残留
3-B.松尾負け
3勝2敗は千田と佐藤。直対関係で千田残留
4.佐藤、菅井ともに負け
4-A.松尾勝ち……3勝2敗が5者
5者の直対関係が同星で並ぶ。前期成績は千田リーグ4勝、佐藤リーグ3勝。菅井、横山、松尾は予選敗退。よって千田優勝、佐藤残留
4-B.松尾負け……3勝2敗が4者
4者の直対関係から、佐藤優勝、横山残留
■個人の状況
優勝、残留の可能性がある棋士について、それぞれの視点から簡単にまとめました。なお、伊奈六段、阿部光五段はリーグ陥落が決まっています。
木村八段:勝てば優勝の可能性あり。敗れるとリーグ陥落
広瀬八段:残留以上が確定。勝てば優勝。敗れても優勝の可能性あり
山崎八段:勝てば残留の可能性あり。敗れるとリーグ陥落
田村七段:勝てば残留の可能性あり。敗れるとリーグ陥落
佐々木勇五段:勝てば残留の可能性あり。敗れるとリーグ陥落
千田五段:勝てば優勝の可能性あり。敗れるとリーグ陥落
佐藤康九段:勝てばプレーオフ以上が確定。敗れても優勝、残留の可能性あり
松尾七段:勝てば残留決定戦の可能性あり。敗れるとリーグ陥落
菅井六段:勝てばプレーオフ以上が確定。敗れても残留決定戦の可能性あり
横山六段:勝てば残留の可能性あり。敗れるとリーグ陥落
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挑戦者決定リーグ最終戦、5月18日(月)一斉対局
羽生善治王位への挑戦権を争う第56期王位戦挑戦者決定リーグ戦はいよいよ大詰め。紅組と白組の最終戦6局が5月18日(月)、東京・将棋会館で一斉に行われます。
紅組は広瀬章人八段が3勝1敗で単独トップ。白組は佐藤康光九段、菅井竜也六段が3勝1敗で並ぶ状況です。棋譜中継では紅組から木村一基八段-広瀬章人八段戦、白組から佐藤康光九段-千田翔太五段戦の2局をリアルタイムでお届けします。他の対局の様子もブログで随時お伝えしていきます。
【新聞三社連合の概要】
http://live.shogi.or.jp/oui/sansha.html
【棋譜中継:紅組▲広瀬章人八段-△木村一基八段】
http://live.shogi.or.jp/oui/kifu/56/oui201505180101.html
【棋譜中継:白組▲佐藤康光九段-△千田翔太五段】
http://live.shogi.or.jp/oui/kifu/56/oui201505180201.html
インターネット中継は棋譜・コメント入力を吟、紋蛇が、ブログを八雲、文が担当します。よろしくお願いいたします。
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