藤井九段が▲１四同香と走った局面。全６局の中で▲藤井－△木村戦の進行が１番早い。△１四同香には▲８三歩～▲６一角成が検討されている。

（進行の早い▲藤井－△木村戦を検討する千葉六段（左）と神谷八段）

（継ぎ盤の輪の中に鈴木大介八段も加わった）

（吟）

先手：行方尚史八段
後手：千田翔太四段
消費時間：▲２時間０分△１時間44分
▲７六歩 △８四歩 ▲２六歩 △３二金 ▲７八金 △９四歩
▲９六歩 △３四歩 ▲２五歩 △８五歩 ▲２四歩 △同　歩
▲同　飛 △８六歩 ▲同　歩 △同　飛 ▲３四飛 △３三角
▲５八玉 △４一玉 ▲３六歩 △４二銀 ▲３七桂 △２三歩
▲３八銀 △８二飛 ▲７七桂 △４四歩 ▲３五飛 △７二銀
▲８五飛 △８三銀（図）

横歩取りから先手の行方八段は青野流を選択。千田四段は独自の構想で横歩取りらしからぬ持久戦に持ち込んだ。持ち時間４時間とは思えないスローペースの展開だ。

先手：及川拓馬
後手：佐藤康光

▲２六歩 △８四歩 ▲７六歩 △３二金 ▲７八金 △３四歩
▲２五歩 △８八角成 ▲同　銀 △２二銀 ▲３八銀 △３三銀
▲６八玉 △７二銀 ▲７七銀 △６四歩 ▲２七銀 △６三銀
▲２六銀 △１四歩 ▲３六歩 △４四銀 ▲３七銀 △３三金
▲７九玉 △９四歩 ▲９六歩 △１五歩 ▲４六銀 △４一玉
▲３七桂 △３一玉 ▲４八金 △５二金 ▲３五歩 △同　歩
▲４五桂 △３二金 ▲２四歩 △同　歩 ▲同　飛 △２三歩
▲２九飛 △４二金右 ▲３四角 △２二玉 ▲１六歩 △５四銀（図）

△５四銀までの消費時間は▲及川１時間53分、△佐藤１時間41分。
▲１六歩に対して△５四銀と上がる。先手は３四の角が働くかどうかが命運を分けそうだ。

先手：広瀬章人八段
後手：澤田真吾五段
消費時間：▲２時間17分△１時間30分
▲７六歩 △３四歩 ▲２六歩 △７四歩 ▲２五歩 △７二飛
▲７八金 △３二金 ▲２四歩 △同　歩 ▲同　飛 △７五歩
▲同　歩 △同　飛 ▲６九玉 △９四歩 ▲２八飛 △２三歩
▲４八銀 △９五歩 ▲５六歩 △７四飛 ▲６六歩 △６二銀
▲５八金 △３五歩 ▲６八銀 △１四歩 ▲１六歩 △２四飛
▲２五歩 △３四飛 ▲６七金右 △７二金 ▲７七銀 △３三桂
▲７九角 △１三角 ▲４六角 △７三銀 ▲７九玉 △６二玉
▲８八玉 △４二銀 ▲２六飛 △４四歩 ▲６八角 △４三銀
▲５五歩 △４五歩 ▲５七銀 △２四歩 ▲同　歩 △２五歩
▲５六飛 △２四飛 ▲６五歩 △２六歩 ▲６六銀右（図）

先手の焦土戦術。広瀬八段は築いた厚みで、玉頭戦で決戦する方針だ。

先手：渡辺明
後手：森下卓

▲７六歩 △８四歩 ▲２六歩 △３二金 ▲７八金 △８五歩
▲７七角 △３四歩 ▲８八銀 △７七角成 ▲同　銀 △４二銀
▲３八銀 △７二銀 ▲９六歩 △９四歩 ▲４六歩 △６四歩
▲４七銀 △６三銀 ▲６八玉 △５二金 ▲５六銀 △４一玉
▲７九玉 △５四銀 ▲５八金 △４四歩 ▲３六歩 △３一玉
▲１六歩 △１四歩 ▲３七桂 △７四歩 ▲６六歩 △７三桂
▲２五歩 △３三銀 ▲４五歩 △同　歩 ▲２四歩 △同　歩
▲１五歩 △同　歩 ▲７五歩 △同　歩 ▲３五歩 △８六歩
▲同　銀 △６三金 ▲７四歩 △８五桂 ▲７三歩成 △同　金
▲７一角 △５二飛 ▲８五銀 △７二金　（図）

△７二金までの消費時間は▲渡辺１時間34分、△森下１時間52分。
先手の角が逮捕されたが、▲７四銀や▲４五銀などの攻め筋がある。

千葉六段が差し入れを持って控室を訪れた。

千葉六段の差し入れの新潟県新発田市の「笹だんご」。第72期名人戦第３局の全国一斉解説会で千葉六段は新潟県新発田市の解説を担当した。

（吟）