第54期王位戦七番勝負第5局 Feed

2013年8月28日 (水)

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焦って▲4四歩と打つのは△8五桂と跳ねられて危険だ。羽生王位は▲8七銀と自陣に手を入れた。▲8七銀は再三、小林九段が打ちたいといっていた銀だ。▲8七銀を見て小林九段は「ここで打ちましたか」と声を発した。▲8七銀に「△8五桂▲8六銀右△4六歩▲2七飛に後手の手が難しいですね」と続ける。▲8七銀に行方八段は1分将棋に入った。

■Twitter解説■
北浜健介八段>▲8七銀は待望の一着。後手は攻め続けるしかありません。  (先手有利)

(吟)

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▲2六歩と先手が後手の攻めを催促した局面。△2六同銀は▲3六金がある。小林九段は「これは先手よしだね」と話す。

■Twitter解説■
北浜健介八段>▲2六歩は催促にいきました。△同銀は▲3六金か▲2八飛でしょうか。いずれにしても桂は取れそうです。(先手有利)

北浜八段の形勢判断も先手やや有利から先手有利に。

Dsc_0642 (形勢は羽生王位よし。防衛へ視界良好か)

(吟)

Oui201308270101_150時刻は17時15分、手数は50手ちょうど。△2五銀が着手された。控室の小林九段は「おっ、やったやった」と楽しげだ。これは局面が動きだしそうだ。行方八段の残り時間は20分を切っている。時間との戦いにもなる。控室では△2五銀以下▲同銀△同桂▲3五飛△8六歩が調べられている。

■Twitter解説■
北浜健介八段>△2五銀は積極的な一手です。▲5七角が実現する前に動こうということでしょう。▲同銀△同桂▲3五飛が予想されます。

Dsc_0651 (銀をぶつけて局面を動かしていった行方八段)

(吟)



Dsc_0725検討していた田村七段が「じっと▲3九角ならどうするのだろう」と話し継ぎ盤の角を引く。△4五歩なら▲2八角と戻っておく。△3一玉ならば▲3五銀と出て銀交換のあと△2六銀から角を攻められる手をあらかじめ避けている。黙っていれば▲5七角と上がるのが形がよい。
「消耗させてるね。行方先生を。うまいなぁ羽生さんは」と小林九段。▲3九角に再び行方八段が手を止めている。残り時間の少ない行方八段によっては正念場だ。
■Twitter解説■
北浜健介八段>▲3九角ですか。てっきり▲1九角とばかり思っていました。△4五歩の筋は▲1八香の効果で▲同歩と取ることも可能です。以下△1九角成には▲2八角があります。

Dsc_0726 (田村七段が▲3九角を発見して2~3分あっただろうか。モニターに▲3九角が映しだされた)

(吟)