第54期王位戦七番勝負第3局 Feed

2013年7月30日 (火)

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羽生王位が▲8一と(図)と桂を取って駒得になった。この手は飛車取りでもあるので△8三飛と逃げるが、そこで再び先手の番になる。駒損する側は戦いが長引くと不利になるので、その前に攻めに活路を見出すことが多い。行方八段はどう先手玉に狙いをつけるのだろうか。
控室では中座七段と石田四段が継ぎ盤を挟んでいる。二人の表情は真剣で、対局中と見紛うほど。△8三飛▲8四歩△同飛▲7五銀△6六歩▲同金△6三角(A図)を検討している。

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飛車を見捨てての攻め。後手は玉頭に築いた拠点が頼みの綱だ。A図から▲8四銀△3九角▲6八飛△8四銀▲6三歩成△7五銀(B図)と激しく攻める順が調べられている。

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後手玉は金銀3枚の堅陣に収まっているので、攻めが続けばリードを奪えるだろう。

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午後になり、大盤解説会の聞き手を務める久津知子女流初段と、石田直裕四段が層雲峡に。久津女流初段は札幌市、石田四段は名寄市。どちらも北海道の出身だ。石田四段は昨年の前期七番勝負では7月24・25日に行われた第2局で記録係を務めた。このときは立会人の屋敷伸之九段から「もうすぐプロ(四段)になると思います」と言われていたが、その通りに三段リーグを抜け四段に昇段した。

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