2023年8月21日 (月)

ファンとの集い(4)

両対局者が去ったあと、中村修九段と武市七段、藤井女流初段による見どころ紹介が行われました。
Img_0940(左から武市・副立会人、中村修・立会人。進行は藤井奈々女流初段が務めた)

Img_0951 「ここまで藤井王位の3勝1敗で第5局を迎えた状況ですが、佐々木七段の師匠の深浦康市九段が、過去に王位戦で3連敗から4連勝という成績でタイトルを防衛された例があります。佐々木七段も同じ例をたどって逆襲が始まるのか、もしくは藤井王位が第5局で貫録を示すのか。熱い対局が予想されるのですが、こちらの戦型を予想をお願いします」(藤井女流初段)
Img_0959 「藤井王位が先手で、基本は角換わりと相掛かりが2大戦法なのですが、第4局で藤井王位が相掛かりで負けましたので、多分その将棋を研究されるというか、頭に残っていると思うので、私は相掛かりかなと思っています。もちろん角換わりも得意ですけれども。おそらく90パーセントぐらいの確率で相掛かり、ただ、私の予想は90パーセントぐらいの確率で外れるので。もうひとつ横歩取りというのがありまして、この戦法は序盤で1歩損するのですが、唯一後手番が主導権を握れる可能性があるので、佐々木七段がこの第5局に向けて横歩取りを指す、という可能性はあります。なんといっても藤井王位の先手番の勝率が人間離れしていますから。その意味では藤井王位の先手番に『好きなように指してください』といって受けて立つのは相当厳しいと思います。もちろん研究熱心な佐々木七段なので、そういう風に指すことも多いと思いますが、二日制の将棋も慣れてきたとおっしゃっていましたし、第4局で1つ返したので、かなり期待できると思っています」(中村修九段)
Img_0967 「私は、もう引退して10年になりますし、今は初級者指導に力を入れています。最近は『観る将』という方がたくさんいらっしゃいますが、そういう方々は、この機会に将棋を覚えてほしいですね。明日の戦型は相居飛車になると思います」(武市七段)
Img_0964(明日はどのような戦型になるか、興味は尽きない)

(書き起こし=夏芽)