決断の角打ち 佐々木七段に決断の一手が出ました。狭い中段に打った▲4五角(49手目)は、次に▲2六銀で飛車を捕獲する狙いや、▲3六銀△1五飛▲2三角成と2筋を突破する狙いがあります。飛車を持てば▲8一飛が速い攻め。藤井王位はうまい切り返しがないと主導権を握られそうなだけに、ここ数手の攻防は勝負どころになりそうです。
大盤解説会始まる 14時、嬉野市中央体育館で大盤解説会が始まりました。豊川七段と武富女流初段が初手から振り返り、2日制タイトル戦の仕組みも説明しています。会場ではおやつのメニューに載ったスイーツの販売も行われていました。
2日目対局再開 対局室には佐々木七段、藤井王位の順に戻りました。13時30分に再開が告げられると、佐々木七段は一呼吸置いてから指し、ちらりと藤井王位に視線を向けます。藤井王位は天井を見上げたり、下唇をかんだり。まだ本格的な戦いには入っていませんが、2人の表情の険しさが盤上の難しさを物語っていました。
2日目昼食休憩 12時30分、佐々木七段が16分使って昼食休憩に入りました。消費時間は▲佐々木七段5時間36分、△藤井王位5時間42分。昼食は藤井王位が佐賀牛シシリアンライス御膳、佐々木七段が佐賀牛ローストビーフ丼。シシリアンライスは佐賀の名物料理で、ライスの上に炒めた肉とサラダをのせ、マヨネーズをかけたものです。対局は13時30分に再開されます。
攻めたり受けたり 藤井王位が3筋の桂頭を狙って動きました。佐々木七段が牽制しながら受けると、藤井王位は△7二金(38手目)と離れ駒をなくして戦いに備えます。互いに無理をして攻めるような展開にはせず、丁寧な棋風が出ている印象を受けます。現状、先手陣は金銀がバラバラでまとめるには力が要求されそうな一方、後手陣は形がよく安定しています。中段にいる歩越し飛車がうまく働くか負担になるかも含めて、好みが分かれそうな中盤戦になりました。