控室で封じ手予想について尋ねました。(A)△7四角成と(B)△8三角成が有力で、(C)△9二角成も候補には挙がるとのことです。
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まずは(A)△7四角成について。
「飛車の横利きは閉じてしまいますが、次に(イ)△6四歩と突けば馬が守りに利きますし、続く△6五歩の攻めとも合わせやすそうです。(ロ)△7五馬~△6六馬という筋も生じます」(福崎九段)
また村山八段によれば(ハ)△8五馬も生じるとのこと。狙いは△7七歩成▲同銀△6七馬▲同金右に△3四飛の銀取りです。
「馬の位置は7四という気もしてきました。そのほうが働きますが、飛車の横利きは閉じます。一長一短ですけどね」(井上九段)
「(B)△8三角成だと▲1七桂が気になります。以下△5二玉に▲7五歩と設置して、いずれ桂が入りそうなので▲7四桂を見てどうか。後手は▲7五歩のときに何を指せばよいのか分かりません。(A)△7四角成でしたら△7五馬のような使い方もできそうです」(上野三段)
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次に(B)△8三角成です。元々はこちらが本命視されていました。
「何といっても飛車の横利きを通せているのが主張です。また9二と違って飛車にヒモをつけられるので、▲2四歩△同歩▲同飛のあとの▲3三銀成(8四飛の素抜き)という筋を防げます」(村山八段)
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(C)△9二角成は上記2パターンと比べてメリットは少ないですが、8三にスペースを残すことで後手玉の逃げ場が増える可能性があるといわれていました。
「継ぎ盤でやったひとつの変化に、後手玉が四段目に逃げ出すのがあったんですよ。そういうときに生きます」(福崎九段)
「20手以上先を読んでの△9二角成なら強すぎますけどね」(村山八段)
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以上で1日目のブログ更新を終了致します。
対局は明日14日(金)の9時に再開します。どうぞお楽しみに。