2021年5月

2021年5月 7日 (金)

Oui2021050703018686手まで、羽生善治九段が佐々木大地五段を下しました。終局時刻は19時10分。消費時間は、▲佐々大3時間59分、△羽生3時間44分。
勝った羽生九段はリーグ成績を4勝1敗として白組プレーオフ以上の権利が確定。▲永瀬-△近藤誠戦で永瀬王座が敗れると白組優勝が決まります。敗れた佐々木五段は3勝2敗でリーグを終えています。

C図は▲佐々木大-△羽生戦の19時過ぎの局面。△4一歩が冷静な受けで、羽生九段が余しているようです。先手の3三成銀が後手の駒台にのると先手玉に△6八銀▲同金△同と▲同玉△7六桂以下の詰めろがかかるため、先手から有効な攻めが難しくなっています。形勢は羽生九段勝勢です。

Dsc_93111 (羽生九段)

B

図は▲斎藤慎-△木村戦の18時50分頃の局面。終盤のスピード勝負になっています。▲2二歩は鋭い手で、▲2一歩成△同玉▲2三飛成以下の詰めろ。現局面で(1)△2二同玉は▲4三馬がありますし、(2)△2七歩にも▲4三馬が▲3二飛成以下の詰めろで、△4三同金と馬を取っても▲2一歩成△4一玉▲5三桂から後手玉が詰みます。斎藤慎八段が頭一つ抜け出したのかもしれません。

Dsc_92811 (斎藤慎八段)

A

図は▲永瀬-△近藤誠戦の18時40分頃の局面です。△7六銀で、先手は6七の地点と7七の地点を同時に受ける手段がありません。そうかといって、先手が▲3一馬などで攻め合いにいくのも、玉形の差で、はっきり後手に分があります。近藤誠七段が着実に差を広げているといえそうです。

Dsc_92121 (近藤誠七段)

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図は▲澤田-△佐藤天戦の18時30分頃の局面です。佐藤天九段が堅実な受けを続け、△2一金打と竜を捕まえました。先手から後手玉に迫っていく有効な手段が難しく、現状は後手がよさそうです。後手のほうは、手番がくれば△4八馬~△5七馬が遅いようで速い攻めになります。

Dsc_92861 (澤田七段。勝負順をひねり出せるか)

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図は▲佐々木大-△羽生戦の18時10分頃の局面です。先手は相手の飛車を押さえ込んでいますが、後手の2枚のと金が大きく、羽生九段がよくなっていそうです。現局面から▲8二歩△7一飛のあとの指し方が難しいところ。▲3三歩成△同桂から(1)▲1二角成は△2五桂が次の△3七歩成を見た手になりますし、(2)▲2四飛はそこで△3七歩成がきます。

Dsc_92941 (佐々木大五段。何とか離されずに食らいつきたい)