羽生王位決めにいく 羽生王位は△8八桂成と金を取って決めにいく。左右挟撃で先手玉は受けにくい格好だ。▲2三桂成△同玉▲2五歩の攻めは桂を渡すので△3六飛▲同歩で先手玉が詰んでもおかしくないと屋敷九段は話す。△8八桂成まで広瀬八段の残りが14分、羽生王位が17分。
後手優勢 先手が▲1五桂と2三の金を狙った局面。「後手は玉が露出しないように2二へ埋めるか、△3二金と寄るか。△3三金上もありますね。後手が優勢といっていい局面だと思います」と屋敷九段。 (羽生王位は本局に勝てば通算勝数が1321勝となり、歴代単独2位になる)
現地大盤解説会始まる (開始時からうしろまでビッシリ。約200人のファンの方が詰め掛けている) (棋風同様に鋭さが持ち味の阿久津八段の解説) (中井女流六段は本局が行われている「六園荘」で第2期女流王位戦第2局を戦った) (解説会場のANAクラウンプラザホテル釧路は六園荘から車で10分、徒歩で20分ほど)
屋敷九段の形勢判断 △5四歩と突いた局面で屋敷九段に形勢判断を聞いてみた。「形勢はまだ難しいのですが、どちらかといえば先手を持ってみたいですね。歩をたくさん持っていて、持ち歩の数は5-0です。先手は金・銀がまとまってきて、角が働くメドが立ってきました。進行の一例は▲6七銀△5五歩▲3六角△6五銀▲同歩△同馬(右図)で後手は飛車取りになっていて△7六桂が狙い。先手は飛車を逃がしてから▲2二歩からのカウンターを目指す展開です」と話す。 (モニターを見つつ形勢を話してくれた屋敷九段)