2012年7月

2012年7月31日 (火)

明日は何が飛び出すか……といっても戦型の話ではない。

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検分後、控室を訪れ昼食のメニューを決める藤井九段。今シリーズではおなじみの光景になった。

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午後のおやつは? 藤井流次の一手は明日のお楽しみ。

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明日からの王位戦第3局をお楽しみに。

(吟)

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加藤九段・山崎七段・室田女流初段による第3局の見どころが語られた。

加藤九段「第2局は斬新な形でしたね。明日の対局も作戦はだいたい決まっています。藤井九段の振り飛車に羽生王位の居飛車。
でも、相振り飛車もありますね。私は二人の対局の立会人を務めたこともあります。話が面白いですね。藤井さんはあるインタビューで、藤井システムは研究され尽くされたので勝てなくなったと話していましたが、挑戦者決定戦では藤井システムで勝ってさすが勝負師と思いましたね。大変よろしい」
山崎七段「これまでの対局は1勝1敗、千日手を含めて3局指されました。いずれも面白い将棋でしたが、内容的に藤井ペースで序盤が進んでいることが多かったです。ですので、羽生王位が怒って序盤から牙を向くのではないかと思います。羽生王位の序盤戦に注目しようとしていたのですが、先ほどのあいさつでは藤井九段の方が秘策を用意している雰囲気だったので、それで予測がつきにくくなりました」

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加藤九段「なるほどね、藤井さんはですね。ここ1・2年くらい矢倉もやっていましたね。矢倉もありかなぁ」
山崎七段「そうですね。あるいは新しい何かをやりたいようなことをおっしゃっていたので」
加藤九段「僕の感触としては、羽生王位も防衛はよほどしっかりしないと大変です。藤井さんは久しぶりの登場でしょ。内容を見ていると猛さん、僕は藤井さんのことを猛さんと読んでいるんだけれど、非常に出来がいい」
山崎七段「第1局の千日手局を見ていて面白いと感じて、千日手になってしまってもったいないなというくらいいい将棋でした。
第2局も面白かった。こんな作戦あるのか、と。プロもある程度は将棋を見て、知っているはずなのですが、見たことがないなという、よく思いつくなという作戦でした」
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加藤九段「羽生さんのタイトル獲得数81期はまず抜かれないと思いますが、藤井九段は竜王3連覇はすごい実績で、いかに強いかの証明です。竜王戦も王位戦も2日制の七番勝負でじっくり戦って勝っているということは実力のある証拠です。今期の王位戦は大熱戦ですね。勝敗の予想ができません」

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(文章書き起こし銀杏記者、写真・吟)

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乾杯のご発声は長崎商工会議所会頭・上田恵三様。

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決意表明の前にキリリと藤井九段。

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羽生王位決意表明

「地元の皆さんの熱気をひしひしと感じました。王位戦は全国各地を転戦して行われていまして、今回は長崎での対局となりました。
今日は前夜祭の前に出島を観光して、よい経験になりました。2日制の長丁場ですが、暑さに負けないように盤上でも熱い戦いを繰り広げたいです」

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藤井九段決意表明

「長崎県と言いますと、家族とハウステンボスに旅行したことはありますが、対局で長崎に来たのは初めてです。王位戦も初めての七番勝負ですし、新鮮な気持ちです。今日、地元のファンの皆さんと接して熱いものを感じております。私にとって2日制の対局は10年ぶりですが、第2局まで戦って慣れてきました。明日からの対局は、ファンの方に自分の将棋をアピールしたいというか熱戦を繰り広げたい。いま、オリンピックに目が向いているので、王位戦も盛り上がっているんだぞと注目していただけるように頑張りたい」

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決意表明に続き、記念品が両対局者に贈呈された。記念品はべっ甲で長崎の特産品。

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花束が贈呈され、両対局者は会場をあとにした。

(両対局者コメント書き起こし銀杏記者)

(吟)

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18時より前夜祭が開催。両対局者が会場に姿を見せると割れんばかりの拍手。

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主催者挨拶は西日本新聞社代表取締役社長・川崎隆生様。

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歓迎あいさつは長崎市教育長・馬場豊子様。

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ステージに棋士が登壇し紹介された。1番右は記録係を務める藤原結樹三段(22歳・森信雄七段門下)。

(吟)

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検分後、両対局者が平箱や色紙に署名を行いました。トップバッターは羽生王位。

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続いて藤井九段。

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加藤九段は署名も気合を入れて。

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最後は山崎七段。慎重に筆を進める。

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山崎七段が署名していると……。現地大盤解説で聞き手を務める室田伊緒女流初段が激写。

(吟)