第3局に先立ち、本日2月9日(土)14時から「第1回宝珠花小僧将棋まつり」が開催されます。宝珠花小僧は、若き日の関根名人の異名で、出身地である東宝珠花村(現在の野田市東宝珠花)に由来します。
会場はいちいのホール4階関宿コミュニティ会館。出演者は井出隼平四段、山田久美女流四段、中村真梨花女流三段、宮宗紫野女流二段、小高佐季子女流2級。
第1部は「女流棋士による公開対局と大盤解説会」で14時から15時まで、第2部は「棋士及び女流棋士による多面指し指導対局」。第1部終了後には、里見女流名人と伊藤女流二段が登壇する予定です。
第2部はすでに申込みを締めきっていますが、第1部は当日会場受付で、定員125人(先着順・自由観戦)となります。定員を超えた場合には、集会室3にて臨時大盤解説会を開催予定です。詳しくは下記リンク先をご覧ください。
【野田市HP|宝珠花小僧将棋まつり】
http://www.city.noda.chiba.jp/eventinfo/etc/1012930/1021807.html
(牛蒡)
里見香奈女流名人に伊藤沙恵女流二段が挑戦する第45期岡田美術館杯女流名人戦五番勝負。里見女流名人の2連勝で第3局を迎えました。2019年2月10日(日)に千葉県野田市東宝珠花「関根名人記念館」で行われます。対局開始は9時。持ち時間は各3時間。昼食休憩は12時から13時まで。先手は伊藤女流二段です。
立会人は野月浩貴八段、記録係は伊藤明日香女流初段。スポーツ報知の観戦記担当は松本哲平さん。現地大盤解説には井出隼平四段と宮宗紫野女流二段が出演します。当日は日本将棋連盟モバイルの公式ツイッターアカウント(@shogi_mobile)で西田拓也四段が解説します。
インターネット中継は紋蛇(棋譜)と牛蒡(ブログ)が担当します。よろしくお願いいたします。
【主催:報知新聞社】
http://www.hochi.co.jp/hobby/shogi/joryumeijin/
【特別協賛:株式会社ユニバーサルエンターテインメント】
http://www.universal-777.com/corporate/culture/shogi/
【関根金次郎記念館】
http://www.kanko-nodacity.jp/meisyo/kimagase-b.html
【第3局イベント情報】
https://www.shogi.or.jp/event/2018/12/453.html
【第3局の棋譜中継ページ】
http://live.shogi.or.jp/joryumeijin/kifu/45/joryumeijin201902100101.html
(牛蒡)
終局直後、両対局者は主催紙のインタビューに答えました。
―― 相振り飛車になりまして、2筋の歩を伸ばしてから飛車を振り直すのは珍しいかなと思ったのですが。
里見 早めに3筋を交換されたので、押さえ込める形になればと思って飛車を振り直しました。
―― 昼食休憩のあたりは、形勢をどのように見ていましたか。
里見 囲えていて攻めていけているので、まずまずかなと思っていました。
―― 控室では先手が指せるという声が多かったですが、中盤のあたりは。
里見 もうちょっと手厚く指すべきだったと思うのですが、ちょっとチグハグで、だいぶ怖い形になってしまいました。途中は自信のないところもありました。形勢が動いているところが多かったように思います。
―― 角銀のどちらかを取れる局面で(△5四銀・60手目)のところは角を取るのは。
里見 そうですね。そういう感じでいきたかったのですが、飛車を使われる形になるので、そのときの判断では指しにくいかなと思ったので。
―― 明快にここがという局面はありましたか。
里見 △6四香(64手目)が思った以上に厳しく、何か切り返しがあるかなと思ったのですが、具体的な順がわからなかったです。だいぶ怖い踏み込みをしてしまいました。そこからはどちらが勝ってもおかしくなかったと思います。
―― 勝ちになったと思ったのは。
里見 最後のあたりですね。お互いに時間がなかったので、もっといい順があったかもしれません。
―― 一局を通じて。
里見 ジリジリとポイントを稼ぐような将棋だったと思うのですが、途中から読みきって攻め合いにいったつもりでしたが、あまりよくなかったかなと。そこからは、どちらがいいのかわからない将棋だったと思います。
―― 恒例となりました地元での対局を制しました。地元対局の感想を。また足の具合を心配されるかたも多いと思います。
里見 地元で対局できることは、幸せなことだなと思います。自分の中では集中して指したつもりですが、内容はちょっとチグハグな指し手になってしまったかなと。足はだいぶ……。少しずつ歩けるようになってきていますので。なるべく早く治るように務めたいと思います。
―― 第3局の野田は10連覇が懸かる対局になります。
里見 自分の弱い部分を少しずつ、なくせるようにして、力を発揮できるような状態で対局に臨みたいと思います。
―― 序盤は手損があって、何か誤算があったのではないかといわれていましたが。
伊藤 そうですね。交換した(3筋の)歩をまた打っているので。できれば打ちたくなかったのですが、▲3五銀が見えていて、出られたときの対処がわからなかったので仕方なくという感じですね。
―― 昼食休憩のあたりは、形勢をどう見ていましたか。
伊藤 形勢はあまりよくないと思いながら、指していました。何とか食らいついていきたいなという気持ちでした。
―― 馬を作ったあたりは。
伊藤 その前を思えば勝負の形になったかなと思っていました。
―― 終盤は本譜にまさる順というのは。
伊藤 それが見えなくて。少し足りないのかなと思っていました。
―― 一局を通してはどうですか。
伊藤 序盤で指しにくくしてしまって、それを悔やんでも仕方がないので、目の前の局面に集中して指そうと思っていました。粘って勝負形にはなったのですが、考えてみましたが、こちらが勝ちという局面は見つかりませんでした。少しずつ足りなかったのかなという感じです。
―― 第3局に向けては。
伊藤 全力を尽くすだけだと思いますので、一生懸命頑張ります。
(吟)
第45期女流名人戦五番勝負第2局は、121手で里見女流名人が勝ちました。終局時刻は16時57分。消費時間は▲里見女流名人2時間49分、△伊藤女流二段2時間59分。この結果、シリーズ成績は里見女流名人の2連勝になりました。