依然として先手よしの評判ですが、「後手も粘りが利きそうな雰囲気が出てきた」と井出四段は解説しています。自陣中央に置いた竜が、先手の攻めを止めるストッパーになるでしょうか。図の局面で先手は▲4一飛成や▲1八角が有力と見られています。
(昼食休憩明けの里見女流名人)(牛蒡)
分岐点といわれた局面から▲5四歩△6二銀▲4四角△2九竜▲4三歩で図。▲4四角は寄せの段階になれば▲6二角成も視野に入りますが、現状は△3五歩を消した意味の手のようです。控室では「▲4四角に伊藤女流二段の慎重さを感じる」という声がありました。0勝2敗と追い込まれた伊藤女流二段は負けられない戦いです。
(控室では若手女流棋士が継ぎ盤を挟む)
(礒谷女流初段)
(小高女流2級)
(後手に角を渡しても先手玉は詰まない可能性が高いが、踏み込むのは怖い)
(解説会場に佐藤康九段が登場。会長の解説を聞ける貴重な機会だ) (牛蒡)
控室の評判は先手優勢。図で先手は攻めも受けも有力です。受けるなら▲4八歩がひとつ。▲3四とで△3五歩を消すのも有力。▲5四歩の攻め合いは、先手だけ端歩を突いているのが大きそうです。伊藤女流二段は方針を決めるべく時間を投入しています。
控室には大庭美樹女流初段と礒谷真帆女流初段が来訪。大庭美夏女流初段も会場を訪れているようです。礒谷女流初段は千葉県習志野市出身です。
(礒谷女流初段=左と大庭美樹女流初段)(牛蒡)
関根名人記念館には、関根名人ゆかりの品や将棋関連の書籍が展示されています。
(入り口のパネルは大正6年の写真。左が関根、右が阪田三吉)
(将棋マガジン創刊号の表紙は中原誠十六世名人だった)
(最近の書籍も増えている。『ナリキン』は野月八段が監修した)(牛蒡)
午後のおやつは、伊藤女流二段がフェスティバルとアイスカフェオレ、里見女流名人がカフェオレ。こちらも「お菓子の家 アンドール」のケーキです。
(牛蒡)
現地では13時から大盤解説会が始まりました。再開後に指された▲3六角に対して、「後手は普通の手では悪くなる。工夫した手が必要」と井出四段は解説しています。
(井出四段)
(宮宗女流二段)
(物販コーナーが設けられている。こちらは地酒の「せきやど正宗」)
(第45期の記念の手ぬぐい)(牛蒡)
昼食休憩の局面では、先手やや有利と西田四段は判定しています。井出四段も先手持ちの見解で、その理由として、駒得、と金、9六歩の3点を挙げています。「後手の攻めが受かれば先手勝ち。受けきれるかどうかです」と井出四段。
(初手を指す伊藤女流二段)(牛蒡)
(伊藤女流二段は再開後もしばらく考えていた)
(手番ではない里見女流名人も難しい局面に考え込む)
(地元のファンが対局再開を見守った)(牛蒡)