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2025年3月

2025年3月30日 (日)

野田市の醸造関連遺産

対局場の野田市市民会館(茂木佐平治邸)や大盤解説会が開かれている興風会館などは、2007年に「野田市の醸造関連遺産」として近代化産業遺産と認定されています。(銀杏)

【近代化産業遺産】
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/creative/kindaikasangyoisan/index.html

Dsc_4245 (野田市市民会館の玄関に有形文化財や近代化産業遺産のプレートが掲げられていた)

Dsc_4502 (興風会館。茂木家や高梨家が設立した興風会によって、昭和4年(1929)に建築された。国登録有形文化財にも指定されている)

Dsc_4509 (桜が咲いている)

Dsc_4516 (興風会館からすぐのところにある千秋社の社屋。もともとは野田商誘銀行の社屋だった。こちらも近代化産業遺産に認定されている)

現地大盤解説会

13時になり、対局場から徒歩数分のところにある「興風会館」で現地大盤解説会が開かれました。梶浦宏孝七段と脇田菜々子女流初段が担当しています。(銀杏)

Dsc_4473 (解説会の様子)

Dsc_4488(解説を務める梶浦宏孝七段。「△7二玉(54手目)が感じのいい手です。強く戦えるようになりました」)

Dsc_4479 (脇田菜々子女流初段)

対局再開

13時になり、対局が再開されました。

Dsc_4431 (集中を高める福間女流名人)

Dsc_4443 (西山女流三冠は12時10分ごろまで対局室で考え、12時40分ごろに対局室に戻っていた。対局が再開されると55手目▲2五歩を指した)

Dsc_4451 (福間女流名人は55手目▲2五歩が読み筋だったようで、すぐに△3四飛とかわした)

(銀杏)

対局者の昼食

Dsc_4389 (西山女流三冠の昼食。「本日のお刺身」、「銀鱈の西京焼き」)

Dsc_4399 (福間女流名人の昼食。「黒毛和牛サーロインステーキ」、「本日のお刺身」)

(銀杏)

昼食休憩時の対局室

Dsc_4357 (対局室の床の間に雛人形が飾られている)

Dsc_4361 (昼食休憩時の盤面)

Dsc_4367 (本局で使用されている駒は鷹山師作の関根名人書。関根十三世名人は野田市出身だ)

Dsc_4377

(銀杏)

昼食休憩

図の54手目△7二玉に西山女流三冠が11分使って昼食休憩に入りました。▲西山1時間8分、△福間57分。対局は13時再開です。
対局者の昼食は、西山女流三冠が「本日のお刺身」、「銀鱈の西京焼き」。福間女流名人は「黒毛和牛サーロインステーキ」、「本日のお刺身」でした。
(銀杏)

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積極的な挑戦者

図は51手目▲2六歩の局面。直前に福間女流名人が△2五歩と打って▲2六銀に備えたにもかかわらず、西山女流三冠は自分の玉の近くから動きました。流れが激しくなれば6二玉型で未完成な後手玉の囲いや5四銀の浮き駒など弱点が目立つと判断しているのでしょうか。ただし、戦場の近くに玉がいるため流れ弾に当たらないよう注意がいります。(銀杏)

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Dsc_4170 (2連敗スタートであとのない西山女流三冠だが、持ち味の積極性は変わらず)

野田市市民会館(2)

対局場である「野田市市民会館」は、これまでに2010年5月に第68期名人戦第3局▲三浦弘行八段-△羽生善治名人戦、2013年10月に第26期竜王戦第1局▲森内俊之名人-△渡辺明竜王戦が指されています。
2008年度の第35期から恒例の女流名人戦野田対局は、旧関宿町の地域にある「関根名人記念館」で行われており、野田市市民会館では初めての対局です。
(銀杏)

Dsc_4297 (野田市市民会館の廊下に竜王戦や名人戦での記念色紙や封じ手が展示されている)

Dsc_4293 (第26期竜王戦第1局の封じ手や記念色紙)

Dsc_4298 (野田市は「近代将棋の父」といわれる関根金次郎十三世名人の出身地。親戚の渡辺東一名誉九段も野田出身だ)

野田市市民会館(1)

本局の対局場である野田市市民会館は、1924年ごろに建てられた茂木佐平治氏の邸宅でした。茂木氏は野田の醤油製造の中心的な立場でした。野田醤油株式会社(現在のキッコーマン醤油株式会社)創立の際に茂木佐平治家の商標の「亀甲萬」が用いられています。
1957年に市民会館として開館されて現在にいたります。対局室からも見える庭園は、千葉県発の国登録記念物とのことです。
野田市の市域は徳川家康が進めた利根川東遷事業により、西側に江戸川も作られて水運で栄えました。野田で大豆や小麦が栽培されて、それらから作られた醤油が江戸に舟で運ばれていたのです。現在も醤油や枝豆の生産が盛んな地域です。
【野田市市民会館】
https://noda-muse.jp/

Dsc_4266

Dsc_4251_2 (築100年以上の歴史ある建物)

Dsc_4253 (野田市郷土博物館も併設されている)

11時前の控室

立会人の清水女流七段、大盤解説会を担当する梶浦宏孝七段、脇田菜々子女流初段が検討しています。盤上は39手目▲6五歩と西山女流三冠が動きを見せています。小競り合いが始まろうとしています。(銀杏)

20250330_39



Dsc_4323 (梶浦七段(左)と清水女流七段。39手目▲6五歩の局面を検討。対局に動きが出てきた)

Dsc_4322 (脇田女流初段)

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