2010年7月
2010年7月28日 (水)
感想戦 (2)
感想戦 (1)
終局後、解説会場にて
終局直後
深浦王位、勝利。スコアを1-1に
図の▲7三銀で広瀬六段が投了を告げた。投了図以下は、△7一玉▲7二歩△同飛▲同銀成△同角▲8一銀成△同角▲6一飛△7二玉▲7三歩△8二玉▲6二飛成の即詰み。手順中△7二同飛で△同角は、▲8二銀不成△6二玉▲7三馬まで。終局時刻は19時12分、消費時間は▲深浦7時間55分、△広瀬7時間59分。これで深浦王位はスコアを1-1のタイとした。
阿部四段は本局を総括して次のように語った。
「本局は序盤から見所満載でしたが、特に深浦王位の中盤の指し回しが光りました。△8六桂(72手目)を利かされた後、飛車を切って▲8七歩(91手目)から桂を取りきる発想は非凡です。さすがの中盤力だと思います。広瀬挑戦者の延々と決め手を与えず、楽にさせない指し回しも参考になります。△8六桂(72手目)~△5三角(74手目)~△3一香(78手目)~△5二角(82手目)は絶妙の手順でした。一瞬逆転の雰囲気が漂いましたが、87手目の▲4二竜の決断が勝ちにつながりました。以降は挑戦者の仕掛けた罠をかわして着実にゴールしました。先手の利を生かして終始積極的に動いたことが良かったと思います。
一勝一敗となったことで深浦王位は余裕が出ました。本局のような大胆な戦法がまた見られるかもしれません。3局目も広瀬挑戦者は振り穴で挑むと思います。戦型は深浦王位次第です。 振り穴の研究は日々進んでいます。挑戦者としてはなるべく早く決着をつけたいはずです」
第3局は8月3日(火)・4日(水)、兵庫県神戸市「中の坊瑞苑」で行われる。
(文)