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第70期王座戦挑戦者決定戦

2022年7月25日 (月)

挑戦者決定戦に至るまで

0_t2(挑戦者決定トーナメントは本局を残すのみ。クリックで拡大可)

Img_7770p豊島九段の王座戦成績は39勝16敗。今期は挑戦者決定トーナメントからの出場で、近藤誠也七段、丸山忠久九段、木村一基九段を相手に勝ち進んできました。本局に勝てば第62期以来の王座挑戦となります。
あらゆるタイトル戦に幾度となく挑戦し、32歳の若さにして獲得は計6期。その実力はいわずもがな。現在は王位戦の挑戦者として七番勝負の真っ只中でもあります。

Img_7833p大橋六段の王座戦成績は16勝4敗。今期は二次予選からの出場で、北浜健介八段、山崎隆之八段に勝って挑戦者決定トーナメント入り。続いて藤井聡太竜王、千田翔太七段、石井健太郎六段から勝利を収めてきました。八大タイトル戦の挑戦者決定戦に臨むのは本局が初です。
棋戦優勝2回、公式戦の通算勝率7割以上、そして今期に至ってはここまで11勝2敗で勝率8割を優に超えています。満を持しての登場です。

両者は過去に1度だけ対戦がありました(豊島九段勝ち)。
ただしそれは早指し棋戦なため、2度の食事休憩を挟む長時間の戦いは本局が初となります。

(虹)

ただの袖飛車ではない

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ここまでは類型がありそうな形。しかし大橋六段が思いがけない駒の使い方を披露しました。
以下△5四金~△7五歩~△6四金~△7二飛です。

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あっという間に袖飛車となりました。しかも銀ではなく、囲いの一部だったはずの金を攻めの要としています。大橋六段は一連の手順にたいした時間を使っていないことから、本局用に用意してきた作戦と見て間違いないでしょう。

Img_7848(2手目△3四歩を着手する大橋六段)

(虹)

力戦相居飛車の出だし

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戦型は相居飛車で、ちょうど前例から離れたところです。大橋六段が5二金を4三に上がりましたが、代えて△4三銀ならば雁木調でした。本局は左美濃へ。対する豊島九段は右銀の活用を急ぎ、早繰り銀や棒銀を目指そうとしています。

Img_7851(朝の豊島九段)

(虹)

対局開始前の様子

Img_7754(先に入室していたのは豊島九段。8時36分に関西将棋会館3階「棋士室」のロッカーに貴重品を預けたあと、5分後には対局室の上座に着いた)

Img_7786(8時53分、大橋六段が姿を見せた)

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Img_7837(深々とした一礼で対局開始)

【豊島九段か大橋六段か 将棋王座戦・挑戦者決定戦始まる|日本経済新聞】
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD250IM0V20C22A7000000/

(虹)

対局開始

振り駒の結果、歩が3枚出て豊島九段の先手となりました。

Img_7801b(先手番の豊島将之九段)

Img_7818b(後手番の大橋貴洸六段)

Img_7822b(朝の御上段の間)

(虹)

2022年7月24日 (日)

配信メディア

本局はABEMAで生中継が行われます。8時30分開始、解説はありません。

【情報LIVE 第70期王座戦挑戦者決定トーナメント 豊島将之九段対大橋貴洸六段|ABEMA】
https://abema.tv/channels/shogi/slots/8ggDUVaLBLxphD

(虹)

挑戦者決定戦は7月25日(月)9時開始

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第70期王座戦挑戦者決定トーナメントもいよいよ大詰め。挑戦者決定戦は、豊島将之九段と大橋貴洸六段の関西対決になりました。豊島九段は第62期以来となる2度目の王座挑戦が、大橋六段はタイトル初挑戦がそれぞれ懸かっています。永瀬拓矢王座との五番勝負の舞台に上がるのは果たしてどちらでしょうか。

対局は関西将棋会館「御上段の間」で、7月25日(月)9時開始。持ち時間は各5時間(チェスクロック使用、切れたら1手60秒未満の着手)。先後は振り駒で決定します。
新聞解説は谷川浩司十七世名人、観戦記の執筆は池田将之さんがそれぞれ務めます。

本局の中継は、棋譜・コメント入力を夏芽が、本ブログを虹が担当致します。
どうぞよろしくお願い致します。

【主催:日本経済新聞社】
https://www.nikkei.com/

【特別協賛:東海東京証券株式会社】
https://www.tokaitokyo.co.jp/

【棋譜ページ】
http://live.shogi.or.jp/ouza/kifu/70/ouza202207250101.html

(虹)

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