永瀬叡王は▲3五角からさばき合うのではなく、▲3七歩で△1九角成を防ぎ、相手の駒をさばかせない方針を見せました。
控室のある4階には(故)大山康晴十五世名人の肖像画が飾られています。大山十五世名人は受けの棋風として知られ、永瀬叡王の指し回しにも、どこか似たものをほうふつとさせるとの話もあります。
(大山康晴十五世名人は王座戦の優勝9回を数える)
(王座戦はタイトル獲得数には含まれていない。タイトル戦に昇格する前のことだった)
さらに△7二玉▲8八玉△9三銀と進みました。△5五歩▲同歩△同角から△8三歩で香を取りにいく狙いだと見られています。互いに相手玉を直接攻めるのではなく、相手の攻め駒をさばかせない、受け将棋の指し回しです。
(飛龍)