« 2022年10月 | メイン | 2023年9月 »
藤井 序盤から角を転回されて▲6四歩(51手目)と突き捨てて仕掛けていったのですが、進んでみると無理筋だったというか、それ以降は苦しい展開にしてしまったのかなと思っていました。終盤は苦しい中でどう勝負するかという局面が長く感じました。
―終盤、ポイントとなった局面は
藤井 ハッキリどこかと挙げるのは難しいんですけど……、角を取れた(125手目▲2六歩)あたりは好転していてもおかしくないかなと思ってやっていたのですが、そのあとまた負けにしてしまっているかなという気もしたので、指していても分からないことが多かったです。
―勝ちになったところは
藤井 ▲3四竜(157手目)と香を取ったときに自玉が大丈夫であれば、もしかしたらいけるのかなと考えていました。
―王座初挑戦の率直な感想
藤井 王座戦ではここ数年は好結果がまったく出せていなかったので、今期、挑戦できたことはうれしく思いますし、五番勝負もしっかりいい状態で臨めればと思います。
―五番勝負は八冠の懸かるシリーズとなる
藤井 (伊藤園お~いお茶杯)王位戦も継続中ですし、直ちに意識することはないのですが、それに挑戦できるのは貴重な機会だと思うので、しっかり全力を尽くしたいと思います。
―一局を振り返って
豊島 難しい将棋だったと思うのですが、多分、チャンスを逃しているんだと思いました。
―どのあたりか
豊島 いろいろあったとは思うのですが、▲3三歩(135手目)と打たれたあとに逃げ方を間違えたような。そこに至るまでも多分、いろいろ悪手を指しているんだと思います。
―一局全体としては苦しい時間が長かったのか
豊島 いや、ハッキリしない局面が多かったなと思います。
―序盤は珍しい戦法、用意の作戦か
豊島 そうですね。
―今期王座戦を振り返って
豊島 今日の将棋がもうちょっとうまく指せそうなイメージだと思うので、反省が多い内容でした。
―藤井竜王・王位の指し手の印象は
豊島 終盤はめまぐるしく局面が変わっていったので、印象よりも対応を考える時間が長かったです。
先手は後手玉に王手を続けながら自玉の詰めろを外しました。△8五玉に▲3四竜の余裕が回り、先手勝勢です。
(飛龍)
図の局面で藤井竜王・名人も持ち時間を使いきり、1手60秒の秒読み勝負となりました。後手はどこかで△4四馬と指せば、すぐには寄らない形のようです。
(飛龍)
図の局面で豊島九段が持ち時間を使いきりました。以降は1手60秒未満の着手となります。
(飛龍)