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2013年9月

2013年9月 4日 (水)

中村先勝、羽生から初勝利を挙げる

Ouza201309040101141第61期王座戦第1局は、141手まで中村太地六段の勝ちとなりました。終局は22時21分、消費時間は▲中村4時間54分、△羽生4時間59分。

羽生王座、踏みとどまれるか

時刻はまもなく22時。盤上では中村六段の攻めに羽生王座が耐える展開が続いている。ここで踏みとどまれればチャンスがありそうだが、しのぐことはできるか。

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羽生王座の△2三角に、控室では「いやあ」の輪唱。簡単には勝たせてくれない。

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先手優勢

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手がバタバタと進んだ。先手が寄せに入っている。控室で検討していた佐藤康九段は、「これは島先生(終局に)間に合わない恐れがありますね」と解説会場へ向かった。入れ替わりで控室に戻ってきた飯塚七段は「大詰めですね」と一言。中村六段がこのまま後手玉を寄せきれるかどうかだ。
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馬が迫る

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羽生王座の攻勢に対し、中村六段は4筋~3筋にガチガチの要塞を作り上げた。駒の重さで攻めを受け止めるような形だ。△2六歩はと金で防壁を削ろうという手だが、▲6三馬(図)が厳しいお返し。次は▲6一飛~▲4一馬が厳しい攻めになる。先手は▲1五桂という切り札もあり、単純な攻め合いでは先手に分がありそうだ。となると、後手は上部脱出も視野に入れることになるだろうか。大盤解説から戻った佐藤康九段は、「先手がいいような気がします」と話す。

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消耗戦

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△1六角に▲3八桂(図)と受け、先手は徹底抗戦の構えを見せている。「消耗戦ですね。駒を使わせて、その駒を削っていくような。中村六段は外見はスマートですけども、ここ数年ですかね、こうしたねじり合いに強さを発揮していますよね」と話すのは、大盤解説の佐藤康九段。鈴木女流二段に形勢を尋ねられると、「若干先手を持ってみたいような気が……うーん、いや、そうでもないですか」と悩んでいた。

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島九段の見解

「中村六段ペースの時間が長かったと思うのですが、ここに来て押されているという印象ですね。羽生さんにたたかれている世代はここからの恐ろしさをよく知っています」(島九段)

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飛車が復活

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スッと△9五飛(図)。この一手で取られそうだった飛車の視界が開けた。先手は4筋に打った角で竜の侵入を防いでいるが、△2五飛~△2九飛成の2枚目の活用を止めることは難しそうだ。先手持ちと話していた検討陣から、「大変」「先手自信なし」の声が出てくるようになった。

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根こそぎ

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控室で▲8三成銀から飛車を取りにいく手が掘り下げられていたところで、中村六段は▲8一馬(図)と桂を取った。次に▲9一成銀から後手の攻め駒を根こそぎにしようということだ。香を取れば先手玉への脅威はかなり緩和される。
対局再開後の大盤解説は島九段と加藤女流王座が担当している。島九段は中村六段のことを「将棋が強いだけでなく性格もいい。強くて優しくてかっこいい、こんな棋士がいるんですね」と紹介していた。

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対局再開、夜戦へ

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19時の対局再開から数分、羽生王座は△9五歩(図)を着手した。検討で有力な候補として挙がっていた手だ、以下▲8三成銀△9六歩▲9三成銀△同香と進んだ局面で検討陣が考え込んでいる。

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夕食休憩に入る

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18時、羽生王座の手番で夕食休憩に入った。夕食のメニューは羽生王座がミックスサンドウィッチ、フレッシュフルーツカクテル、オーガニックみかんジュース。中村六段がステーキ丼、オーガニックみかんジュース。対局は19時に再開される。

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※両対局者と同じメニューを注文し撮影しました。
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