2014年2月27日 (木)

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控室では1図で△2七角が検討されていましたが、実戦は△4五銀直▲同銀△同銀▲同飛(2図)でした。後手は駒損をしているので、受けきるという展開にはなりません。必然的に激しい攻め合いになります。

ただし、直線的な攻め合いは先手に分があると見られています。後手のほうが自陣の傷みが激しいからです。たとえば△8六桂の筋は▲1四桂の反撃が気になるところ。阿久津八段は「後手は曲線的な順が必要」と話しています。

Ag021 (深浦九段と阿久津八段は、モニターを見ながら口頭で意見を交わす)

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第44期王将戦は日本中で注目されました。羽生六冠の七冠制覇がかかっていたからです。当時のタイトル保持者は谷川浩司王将。第1局の直後に阪神・淡路大震災に見舞われ、第3局から羽生六冠の巻き返しを許しましたが、最終第7局に勝って見事に防衛。七冠制覇にストップをかけました。谷川王将は防衛を決めて、「今回は特別でした」とコメントを残したそうです。

以下は第7局(千日手指し直し局)の棋譜。第44期は相矢倉シリーズでした。阿久津八段によれば、修行時代に勉強した矢倉の棋譜のひとつだそうです。阿久津八段は当時、奨励会初段に上がる前でした。89手目▲6七金引が味のいい手です。

第44回王将戦七番勝負第7局
 平成 7年3月24日 青森・奥入瀬渓流グランドホテル

 持ち時間 ▲王将 谷川 浩司
 各8時間 △竜王・名人 羽生 善治

▲7六歩  △8四歩  ▲6八銀  △3四歩  ▲6六歩  △6二銀  
▲5六歩  △5四歩  ▲4八銀  △4二銀  ▲5八金右△3二金  
▲7八金  △4一玉  ▲6九玉  △7四歩  ▲6七金右△5二金  
▲7七銀  △3三銀  ▲7九角  △3一角  ▲3六歩  △4四歩  
▲3七銀  △8五歩  ▲3五歩  △6四角  ▲3四歩  △同  銀  
▲1八飛  △5三銀  ▲5七角  △3一玉  ▲7九玉  △7三角  
▲8八玉  △4二銀  ▲3六銀  △3三銀  ▲3五歩  △4三銀  
▲4六歩  △4二金右▲2六歩  △5五歩  ▲同  歩  △同  角  
▲6八角  △5二飛  ▲3七桂  △6四角  ▲9六歩  △7三桂  
▲3八飛  △9四歩  ▲1八香  △9三香  ▲2五桂  △2四銀  
▲6五歩  △同  桂  ▲6六銀  △5七歩  ▲6五銀  △5八歩成
▲7七角  △5七と  ▲6六金  △4六角  ▲5五桂  △1九角成
▲4五歩  △4六馬  ▲4三桂成△同  金直▲5五銀  △3七歩  
▲4四歩  △4二金引▲4六銀  △3八歩成▲3四角  △5八飛  
▲5二角成△同  金  ▲5七銀  △同  飛成▲6七金引△4八竜  
▲5三歩  △同  金  ▲5一飛  △4一桂  ▲5四歩  △4四金  
▲5三歩成△6九銀  ▲6八金寄△7八角  ▲5六銀  △2五銀  
▲5二と  △2二玉  ▲4一飛成△8六歩  ▲同  角  △3六銀  
▲4二と  △3三玉  ▲1六桂  
 まで、111手で谷川 浩司王将の勝ち。
(消費時間=▲7時間28分、△7時間59分)

(株)囲碁将棋チャンネルでは、ニコニコチャンネルに「銀河将棋チャンネル」を開設しています。今期七番勝負では現地からの情報を無料動画で配信中。早速、深浦九段のコメント動画がアップされました。有料会員向けのコンテンツも順次拡大中です。ぜひご覧ください。

【銀河将棋チャンネル】
http://ch.nicovideo.jp/ginga-shogi

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控室では検討が始まっています。ただし図はまだ前例があります。以下(1)▲1四歩△1二歩▲2九香から角も切って猛攻をかけると参考図まで進みますが、そこで△2三金という受けの好手があり、先手の攻めが細いとされています。

したがって、検討陣は先手から変化する手を探しています。阿久津八段は図で(2)▲3五歩を示しています。

追記:実戦も▲3五歩でした。阿久津八段の予想的中です。

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Af005 (深浦九段と阿久津八段が検討を始めた)

ニコニコ生放送のスタジオと深浦九段が電話で情報交換をしています。このイベントは「ティロフォン」の名前で、すっかりおなじみになりました。

Ae003 (明日の現地大盤解説を宣伝する深浦九段)

Ae037 (聞き手の女流棋士も募集中とのことだ)

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05045渡辺王将が4筋から仕掛けました。後手は穴熊の深さを生かしてしのぎ、カウンターを狙う展開になりそうです。前例は2局で後手の2勝0敗。そのなかには羽生三冠が先手をもって指した将棋もあります。

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