2023年3月12日 (日)

2023031172上図は▲6四歩を放置して△5七銀と打ち込み、攻め合いに踏み込んだ局面です。自玉の急所を攻められても、先に先手玉を寄せてしまえばいいという判断なのでしょう。確かに、▲5七同銀△同桂成▲6三歩成△同角(変化図)の局面は、次に△2七銀打からの詰めろがかかって、先手は受けに回らなければいけません。

2023031176実戦は△5七銀に▲6七飛として辛抱しました。局面は後手が指しやすいとの評判です。
Img_7074(羽生九段は額に手を当て、悩ましげな表情を浮かべる)

大幸園の中の様子を少しだけご紹介します。
Img_6964(2期前の王将戦で寄贈された椿)

Img_6440(前期は大幸園での対局は行われなかったが、王将位奪取を記念して吉野桜が植えられた)

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Img_6626(酒樽に囲まれて。お酒好きの深浦九段)

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12時30分、図の局面で羽生九段が26分考えて昼食休憩に入りました。消費時間は▲羽生5時間15分、△藤井5時間36分(持ち時間各8時間)。昼食の注文は藤井王将が「佐賀県産金星豚のロースト」、羽生九段が「佐賀県上峰産うなぎの蒲焼丼」。対局は13時30分に再開します。

Img_9517b(佐賀県産金星豚のロースト)

Img_9485b(藤井王将の注文)

Img_9536b(佐賀県上峰産うなぎの蒲焼丼)

Img_9525b(羽生九段の注文)

2023031163先手は玉形の充実を図りつつ、駒を前進させます。深浦九段は「互いに十分な戦力が備わってきました。しかし、先手は動くと反動でやられてしまいそうなので、指す手の難しい状況が続いています。藤井王将が攻め始めて、羽生九段が反撃する、という展開が予想されます」と見解を述べました。田村七段は、後手の持ち歩の多さに注目しています。小技をかけやすく、攻めやすいのは後手のようです。
上図から藤井王将は△3六銀と打ちました。先手の玉頭にプレッシャーをかけて、△4七銀成や△2五銀▲同銀△同桂を狙う一着で、攻め込む姿勢を示しました。

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(深浦九段は盤を使って読み進める)
Img_6958(封じ手用紙。次の一手を赤の矢印で示す)