どよめく控室 図の103手目▲6一銀の局面で、控室の久保九段と糸谷八段は「△5二桂と打てば後手が残していそう」と話していましたが、実戦は渡辺王将が△4一角と打ち、永瀬王座が▲4二金と指しました(下図)。 控室の糸谷八段は▲4二金を見て「どうして▲7二成桂と引かなかったのだろう?」と、やや困惑気味。ここ数手の攻防は、形勢が二転三転しているかもしれません。 (継ぎ盤で変化を調べる糸谷八段)
勝ちにいった手 図の95手目、永瀬王座が指した▲6九銀は、持ち駒の金を温存した、いわゆる「勝ちにいった手」。代えて▲7九金と打てば先手が取れる局面でしたが、永瀬王座は、この銀引きで大丈夫と見たようです。
激戦 88手目△6二金のあと、▲6五角△8二金▲7四歩と進みました。図の▲7四歩が桂を支える大きな一手で、以下△8一金▲同桂成△同玉は、▲6二角成△同銀▲8三金(変化図)で後手玉が危なくなります。 しかし、現局面の後手玉は6三の地点の逃げ道があるため、簡単には捕まりません。まだまだ激戦は続きそうです。
攻めがつながるか 時刻は17時30分を回り、88手目△6二金まで進みました。永瀬王座は▲3九歩△2八竜▲2三歩成△同歩▲2九歩という受けの妙技で竜を追い返すことに成功。ただし、渡辺王将が指した△2四竜~△7二玉の順も際どい順で、次に△8二金の飛車角両取りがあるため、先手はうまく攻めをつながなければいけません。 (控室では、久保九段と糸谷八段が意見を交わしながら変化を調べている)
終盤戦 渡辺王将は42分を使って△6三同玉を指し、以下▲6七角△3七桂成と進みました。いよいよ局面は終盤戦。先手は▲7六角で桂を取れば、後手玉の寄せに役立ちそうですが、そこで△7八金と打たれると自玉が危なくなるため、リスクの高い一手になりそうです。 残り時間は▲永瀬王座49分、△渡辺王将1時間4分です。 (控室のモニターに映る対局室の様子)
と金の王手 攻防の△2五桂に対し、永瀬王座は▲6三ととタダの場所に寄りました。(1)△4二玉と逃げる形は先手十分のため、(2)△6三同玉が予想されますが、そこで▲5六角が竜に当てながら三段玉を狙った好位置になります。渡辺王将は、うまくしのげるでしょうか。王手をかけられたまま、考慮が30分を超えました。 (1階にあるキジとイノシシのはく製。キジ鍋とボタン鍋は山水館の名物料理だ)
攻防の桂跳ね 70手目△2九飛成以下、▲8一飛△7一銀▲7三歩成△2五桂と進みました。と金を作った永瀬王座ですが、渡辺王将の△2五桂もさすがの一手で、△4二玉~△3三玉の逃げ道を作りながら、次に△3七桂不成を見た攻防の一手になっています。 時刻は16時を回り、永瀬王座は残り1時間を切りました。