2024年1月27日 (土)

2024012732上図△6四歩に、菅井八段は長考に沈みました。福崎九段は「△6四歩は角にプレッシャーをかけながら、次に△6三金を見せている。互いに自分の指したい手を指すのではなく、相手の手を封じるプロらしい応酬」と、ここまでの流れをまとめました。
15時50分頃、先手は50分の長考で▲4四角と交換に動き、△同歩▲7八飛に△7四歩(下図)と進みました。2024012736以下、先手がこの歩を取っても銀を逃げても、△8六歩が生じます。このまま決戦に突入するのでしょうか。
Img_6270(現地は日が出て気温が上がり始めた。つららが溶けて、滝のように水が流れる)

さんべ荘内には、これまでの王将戦で寄贈された数々の品が飾ってあります。その中の写真や揮毫に、とある共通点を見つけました。
Img_6273(第67期第5局の際に揮毫された)
Img_6276(第70期第6局は、千日手の末の決着だった)
Img_6277(前期は、2勝2敗同士で第5局を迎えた)
Img_6278(第67期以降、連続でさんべ荘での正立会人を務める福崎九段)

15時を回って、午後のおやつが出されました。注文は、藤井王将は「朝摘み苺 いちご姫」とアイスティー、菅井八段は生クリーム大福とホットコーヒーです。「朝摘み苺いちご姫」は、ベリーソース入りのバニラのムースを包み込んだ、いちごクリームのモンブランです。
20240127img_6263_2(大田市産のいちごに、王将がデザインされた)
20240127img_6264(眠るように目を閉じる)
20240127img_6261(生クリーム大福は、午前に藤井王将が頼んだものと同じ)

202401272714時13分、菅井八段が▲7五歩と突き出しました。以下、△同歩▲同銀と進んだところで、藤井王将が手を止めました。前例の3局はすべて△4四角、△4四銀、△4四歩と4四の地点に駒が進んでいます。藤井王将は前例のいずれかに倣うのか、それとも別の手段に出るのか。早くも分岐点のひとつとなりそうです。
Img_20240120_122535(出雲縁結び空港では本局を歓迎して、看板が掲示されていた)

13時から現地では大盤解説会が行われています。事前申し込み制で、すでに募集は締め切られています。Img_6212(大盤解説会には大勢のお客様が集まった)
Img_6215(聞き手を務めるのは、藤井女流初段)
Img_6243(14時からは、藤井女流初段が井上九段と交代した)
Img_6244(畠山鎮八段は、開始から連続で登壇する)
Img_6246(井上九段は理事として、現地を訪れた)

Img_6201_2(1日目昼食休憩の局面。王手がかかったまま、休憩に入った)
Img_6204(本局に使用されている駒は、淘水師作、菱湖書。淘水の父は名工の掬水師)
Img_6208(部屋は暖房で温めてあり、万が一のために電気ストーブも用意されている)
Img_6209(対局室から、外の景色を眺める)