第63期王将戦七番勝負第7局 Feed

2014年3月26日 (水)

来宮神社には国の天然記念物に指定されている「杉桙別命神社の大クス」がある。樹齢は1000年以上、高さ24メートル、幹周り14メートル。境内にはこの大クスのほかにも大木がある。

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山に挟まれた道を歩くと、特徴的な外観の建物がいくつかある。円錐の屋根が目を引く建物は「河津桜観光交流館」。青い屋根の建物は図書館。カーネーション見本園は大人300円、小中学生100円、幼稚園児以下は無料で入園できる。

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15時、対局室におやつが運ばれた。渡辺王将はホットコーヒー、羽生三冠はオペラ(チョコレートのミルフィーユ)、ホットコーヒー。渡辺王将の注文は飲み物だけだが、「逢初」という和菓子を自室に持ってきてくれるように頼んだとのことだ。「逢初」は、「お芋入り黄味あんを小豆こしあんで包みじっくりと蒸し上げました」という和菓子。今井荘の売店でも購入できる。

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14時30分過ぎ、控室では田丸九段が封じ手を入れる封筒に署名している。18時の封じ手に向けた準備だ。今シリーズ、封じ手についての情報は以下の通り。

局   封じ手(手数) 勝敗
第1局 羽生(88手目) 渡辺勝ち
第2局 羽生(39手目) 渡辺勝ち
第3局 渡辺(49手目) 羽生勝ち
第4局 渡辺(48手目) 羽生勝ち
第5局 羽生(66手目) 渡辺勝ち
第6局 渡辺(48手目) 羽生勝ち

これまで二人とも3回ずつ封じ手を行っている。興味深いことに、ここまでの全局で封じ手を行ったほうが敗れていることがわかる。もちろん偶然ではあるだろうが、観る側としてはちょっとだけ気になるところ。本局はどちらが封じるのだろうか。

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大盤解説会では田丸九段と飯島七段が話をしている。ファンからの質問に答えながら、「終盤は村山に聞け」で知られる村山聖九段の思い出について語る。ちなみに序盤研究で有名な村山慈明七段は飯島七段の弟弟子だ。外ではぽつぽつと雨が降り始めていた。

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12時30分、図の局面で昼食休憩に入った。昼食は渡辺王将が天ぷらうどん、羽生三冠がわさび丼。わさび丼は、ご飯にかつお節とすりおろしたわさびをのせ、醤油をかけて食べる丼。この日用意された薬味にはかつお節のほか、海苔とねぎがあった。わさびは根元ではなく茎のほうからすりおろすのがポイントとのこと。対局は13時30分に再開される。

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羽生三冠は第4局のような急戦ではなく、じっくり囲う持久戦を選択。互いに穴熊に組み、相穴熊になった。相穴熊は玉形が同じため、ほかの部分のわずかな違いが形勢に大きく影響する。豪快なイメージを持たれやすい穴熊だが、実際は繊細な形だ。もっとも、それはプロの将棋全体に言えることかもしれない。相穴熊は組み上がるまでに手数を要し、駒がぶつかるまでに時間がかかる。この一局は長い戦いになりそうだ。
控室では田丸九段が「この二人で相穴熊はあるのかなあ」。そもそもこの二人の対局でどちらかが飛車を振ることが珍しい。相穴熊になるのは本局が初めてだ。

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今井荘のロビーには王将戦で使われる盤駒が展示されているが、現在はタイトル戦の最中のため当然使用中。ちょっと珍しい光景かもしれない。同じ場所に飾られている写真は第58期七番勝負第6局のもの。羽生王将に深浦康市王位(肩書きはいずれも当時)が挑んだシリーズだ。このときも本局と同じくフルセットの熱戦になっていた。

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現地では10時から大盤解説会が始まっている。来場者の数は少ないものの、飯島七段の話に熱心に耳を傾ける方の姿が。飯島七段は本局と同じ戦型になった七番勝負第4局の将棋を解説していた。

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