第63期王将戦七番勝負第2局 Feed

2014年1月23日 (木)

「松尾芭蕉と曾良は元禄2年4月4日(陽暦5月22日、1689年)に浄法寺図書(俳号桃雪)に招かれた。『おくのほそ道』によれば、『黒羽の館代浄法寺何がしの方に音信る、思いがけぬあるじの悦び、日夜語つづけて云々』とある。一族をあげて歓待したのでずい分居心地がよかったのだろうか、黒羽で十三泊、あしかけ十四日の長逗留であった」(旧浄法寺邸|大田原市観光協会(栃木県)より)

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大雄寺は茅葺きの本堂が特徴の禅寺。黒羽藩主大関家の墓所がある場所だ。付近一帯は黒羽城址となっている。「大関氏は、中世においてはいわゆる那須七騎の一として活躍し、近世になり、黒羽藩主として大名(外様大名)に成長した。大関氏は、一度の国替えもなく、江戸時代を通じて黒羽城を本拠に藩領内(本高1万8千石)を統治した」(黒羽芭蕉の館パンフレットより)
大関家は黒羽藩藩校を開設したが、その校名が「作新館」。宇都宮市にある作新学院中学校・高等学校はこの作新館に由来する。また東京には「大関横丁」という地名があるが、これは江戸時代に大関家の下屋敷があったことに由来するなど、現在まで影響を残している。

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12時30分、昼食休憩に入った。昼食の注文は渡辺王将がお造り定食、羽生三冠が天ざるそば。お造り定食の淡いピンク色の魚はヤシオマスで、品種改良により生まれた魚だ。色が栃木県花のヤシオツツジと似ていることから命名されたという。通常のマスよりも大きく育つ点が特徴とのことだ。休憩は1時間。対局は13時30分に再開される。

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創業140年余を数えるホテル花月。王将戦は今年で8期連続の開催だ。ロビーには封じ手用紙や対局者が揮毫した色紙、対局の様子を写したパネルなど、これまで行われた対局の資料が展示されている。

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大田原市は栃木県北東部に位置する市。2005年10月に湯津上村、黒羽町と合併した。市のほぼ中央を流れる那珂川によって地域が二分されており、中西部は那須野ヶ原の平野部にあり市街地、東部は八溝山系の山間部となっている。源平合戦「屋島の戦い」で活躍した武将・那須与一と縁の深い土地であり、俳聖・松尾芭蕉が「奥の細道」紀行で最も長期間逗留した地としても知られる。
大田原市での王将戦開催は今年で9期連続。対局場には2006年に那須野ヶ原ベルビューホテル、それ以降はホテル花月が使われている(下記参照、対局者の肩書き・段位略)。

 2013年2月19・20日 第4局 渡辺明-佐藤康光
 2012年1月26・27日 第2局 久保利明-佐藤康光
 2011年2月9・10日 第3局 豊島将之-久保利明
 2010年1月28・29日 第2局 羽生善治-久保利明
 2009年2月10・11日 第3局 深浦康市-羽生善治
 2008年1月17・18日 第1局 久保利明-羽生善治
 2007年1月11・12日 第1局 佐藤康光-羽生善治
 2006年1月12・13日 第1局 羽生善治-佐藤康光

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(ホテルロビーから望む那珂川)