2025年2月
2025年2月 6日 (木)
検討が進んで…
参考図は直前の記事(先手よしの見解 https://kifulog.shogi.or.jp/ousho/2025/02/post-a03f.html)で触れた進行です。ここで△2四玉は▲3三銀の好手で先手勝ちと結論づけられていました。ところが、参考図で△4二玉とかわすのが難敵とわかりました。▲6六馬の開き王手でボロッと桂を取られてしまうためやりにくいのですが、▲6六馬に△4三歩と受ければ6六馬取りや4九香取りになって先手が忙しいのです。また、△4二玉に▲6二銀成も△4三歩▲5二成銀△同銀▲5一銀△3一玉(△同玉は▲6二金から寄るため逃げるのが正しい)で後手玉を寄せるのが大変です。
少し前は先手よしとみられていましたが、検討が進んで参考図での△4二玉が発見されたことにより、その見解が揺らいでいます。
下の図で▲4六馬とすれば上の参考図に進みますが、永瀬九段は22分使った末に▲3八銀。▲4六馬では勝てないと判断してまき直しをはかりました。水面下で非常に高度が読み合いがなされていることがうかがえます。





図は110手目△2九竜まで。藤井王将は残り1時間を切りました。控室で現局面は先手よしとみられています。検討の一例は△2九竜に▲4九香△4七歩▲4四桂△同玉▲4六馬△4八歩成▲4五飛△3四玉▲3五馬△3三玉▲4四馬△2四玉▲3三銀(参考図)。3三の銀を取るのは▲3五馬で詰み。△1三玉も▲3二銀成と金を取って先手勝ち筋です。参考図まで進むと後手がまずいので、藤井王将は途中で変化しなければなりません。難局をどう切り抜けるか。




図の97手目▲3七角の局面で藤井王将が長考しています。控室では千日手という意見も出ています。図から△5五歩に▲4七角△5九飛成▲5八金△4九竜▲4八金△5九竜…という手順で千日手になります。▲4七角に△3九飛成も▲3八金△4九竜▲4八金でやはり千日手模様です。










