第57期王位戦七番勝負第5局 Feed

2016年8月29日 (月)

立会人の福崎九段による見どころ解説のあとに乾杯があり、訪れたファンは棋士との歓談を楽しんでいました。前夜祭は盛況のうちに終了しました。

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■見どころ解説 福崎文吾九段

「皆さんこんばんは。昔は大山康晴大名人が『無敵大山』と呼ばれていましたけれども、いまは羽生さんがそれに近い。この無敵羽生に木村八段がどう戦うか。木村というのは、将棋界には木村義雄十四世名人というすごい棋士がいまして、木村という名前は光っています。今日はこれだけ楽しい雰囲気なんですが、2勝2敗で、明日は真剣勝負。ハイレベルな戦いが見られると思います。ま、乾杯前ですのでね、これくらいで」

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■乾杯 宮本正・徳島新聞社理事編集局長

「徳島新聞社は明日からの白熱の攻防を、徳島のファンはもちろんですが、全国の皆さまにしっかりとお伝えしたいと考えています。明日からの歴史に残る名勝負を期待し、ここにいらっしゃる皆さまのご健勝を祈念し、乾杯したいと思います」

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■締めあいさつ 渡辺一郎・徳島新聞社事業部長

両対局者は花束贈呈の後に、あいさつをしました。

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■羽生善治王位

「こんばんは。第57期王位戦七番勝負第5局の前夜祭に、たくさんの方々にお越しいただき、本当にありがとうございます。今日はちょうど台風が来ているということで、どうなるか少し心配だったんですけれども、前夜祭が無事に開催されたことをうれしく思っています。王位戦を主催されています徳島新聞社さま、新聞三社連合さまに厚く御礼申し上げます。王位戦では全国各地を転戦していくわけですが、徳島というのは第5局で行われることが非常に多いです。今回は2勝2敗ということで、本当に重要な一局になるのではないかなと思っています。こちら渭水苑での対局というのはすっかり定着している感もありますし、夏休みの最後の時期ということで、ぜひたくさんの将棋ファンの皆さまに注目していただいて、面白かったな、と思われるような将棋を指せたらいいなと思っています。あさって、こちらの会場で解説会が開催されるわけなんですが、皆さんご存じのように、解説が面白くなるのは間違いないですので、対局者として一生懸命やって、内容も見合ったものになるように、自分自身も精いっぱい頑張りたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします」

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■木村一基八段

「こんばんは。台風が心配される中、無事徳島に到着できて、またこうしてたくさんの方にお越しいただけて、大変よかったです。第5局になりました。2年前に徳島におうかがいしたときは第2局ということで、少し暑さもきつかったんですけども、今日、渭水苑のお庭を眺めていると、少し暑さが和らいできたかなというふうに感じました。2勝2敗で第5局を迎えまして、煮詰まってきている感じで、早く指したくて仕方がありません。早く明日が来ないかなと思っています。徳島での王位戦は、解説者と聞き手がTシャツを着る日本唯一の解説会があります。東常務理事から『調理人』という表現がありましたけれども、どう調理されるか、よくわかりませんけども、力いっぱい指していきたいと思います。最後になりましたが、主催いただいております徳島新聞社さま、対局に携わられる皆さまに御礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました」

18時、「祥雲閣」で前夜祭が始まりました。地元、徳島出身の武市七段がインタビュー形式で棋士紹介を行うと、会場が大きく沸きました。

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■主催者あいさつ 米田豊彦・徳島新聞社理事社長

「羽生王位、木村八段をはじめ、日本将棋連盟の皆さま、新聞三社連合の皆さま、ようこそ徳島にお越しくださいました。心から歓迎申し上げます。今年度の王位戦は第57期を迎えました。徳島新聞が王位戦を主催させていただくのは第25期からでございます。繰り広げられる熱戦を、新聞でファンの皆さまに届けてまいりました。羽生王位は昨年、徳島で王位を防衛されて、現在5連覇中であります。七番勝負の登場回数は22回、歴代1位です。木村八段におかれましては、2期ぶりのタイトル戦ということでして、今回の対局には並々ならぬ熱い思いを抱いているのではと思います。今回の対局が白熱したものになることを、いまから期待せずにはいられません。今日は対局者のお二人にはひととき、対局のことを忘れていただきまして、ファンとの集いとして和やかな会にしていただければと思います。両対局者の健闘を心から祈念いたしまして、主催者代表のあいさつと代えさせていただきます。今日は皆さん、楽しんでください」

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■主催者あいさつ 東和男・日本将棋連盟常務理事

「今日はたくさんの方にお集まりいただき、ありがとうございます。第5局を開催するにあたりまして、主催の徳島新聞社さま、素晴らしい対局場を提供いただきました渭水苑さまに感謝申し上げます。本来は専務理事の青野(照市九段)がごあいさつを申し上げるところですが、2日後に東京で対局があり、台風の影響が懸念されるということで、急遽、私が参りました。私は昨年も渭水苑さんにうかがっています。昨年は台風の直撃を受けまして、飛行機が予定していた徳島ではなく高松に到着しました。当時の挑戦者は広瀬章人八段でしたが、マイクロバスで真っ暗な夜道を飛ばして、こちらに到着したことを昨日のことのように覚えています。今回の第5局は2勝2敗ということで、正念場の一局となりました。立会人の福崎文吾九段は、2日目に解説を行います。解説というのは、真剣な勝負を皆さまに味わっていただく調理人の役目であります。今回はその魅力をじかに味わっていただければと思います。福崎九段は『モナリザの微笑み』、『妖刀使い』といわれていまして、相手を惑わす勝負強さがあります。聞き手の安食女流初段は青野九段のお弟子さんにあたります。明日、あさっての対局を楽しんでいただけたらと思います」

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■棋士紹介 武市三郎七段

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徳島阿波おどり空港から宿泊先のホテルに移動した後、17時すぎに対局場の渭水苑に移って検分を行いました。両対局者は立会人の福崎九段の話に笑みがこぼれるなど、リラックスした様子でした。駒は関西本部から運ばれたもの。児玉龍兒師作、錦旗書の盛上駒です。

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羽生善治王位に木村一基八段が挑戦する第57期王位戦七番勝負は、ここまで羽生王位2勝、木村八段2勝と一進一退の攻防で白熱した展開を迎えています。第5局は8月30・31日(火・水)、徳島県徳島市「渭水苑」で開催。立会人は福崎文吾九段、副立会人は武市三郎七段、記録係は藤田彰一三段(森安正幸七段門下)。大盤解説聞き手は安食総子女流初段。Twitter解説は1日目が脇謙二八段、2日目が稲葉陽八段です。

インターネット中継は、棋譜・コメント入力を吟、ブログを文が担当します。


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【徳島新聞社】
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【渭水苑/祥雲閣 | 徳島での和邸宅ウェディング・挙式・披露宴】
http://isuishounkaku.com/