先手：田村康介七段
後手：佐々木勇気五段

▲２六歩 △８四歩 ▲２五歩 △８五歩 ▲７八金 △３二金
▲２四歩 △同　歩 ▲同　飛 △２三歩 ▲２八飛 △９四歩
▲９六歩 △７二銀 ▲３八銀 △３四歩 ▲４六歩 △８六歩
▲同　歩 △同　飛 ▲４七銀 △８二飛 ▲８七歩 △８三銀
▲５六銀 △８四銀 ▲７六歩 △８五銀 ▲２二角成 △同　銀
▲８八銀 △４二玉 ▲６六歩 △７六銀（図）

▲田村－△佐々木勇戦は相掛かりに進みました。後手が積極的に棒銀を繰り出して早くも緊張感が高まっています。手元のデータベースでは前例が１局だけあります。▲阿久津主税七段（当時）－△青野照市九段戦（2009年９月・順位戦Ｂ級２組）で、結果は先手が勝っています。図は11時過ぎの局面。消費時間は▲田村25分、△佐々木勇20分。

（積極的な作戦を選んだ佐々木勇五段）

（八雲）

先手：山崎隆之八段
後手：阿部光瑠五段

▲２六歩 △３四歩 ▲７六歩 △８四歩 ▲２五歩 △８五歩
▲７八金 △３二金 ▲２四歩 △同　歩 ▲同　飛 △８六歩
▲同　歩 △同　飛 ▲３四飛 △３三角 ▲５八玉 △４四歩
▲３六飛 △８二飛 ▲８七歩 △５二金（図）

▲山崎－△阿部光戦は横歩取りへ。先手の青野流模様に対して、後手の阿部光五段は△４四歩と角道を止めてから△８二飛と飛車を深く引く工夫の序盤戦術を見せました。すでに前例はなくなっています。図は11時過ぎの局面。消費時間は▲山崎15分、△阿部光10分。

（工夫した序盤を見せた阿部光五段）

（八雲）

先手：伊奈祐介六段
後手：松尾歩七段

▲２六歩 △３四歩 ▲７六歩 △８四歩 ▲２五歩 △８五歩
▲７八金 △３二金 ▲２四歩 △同　歩 ▲同　飛 △８六歩
▲同　歩 △同　飛 ▲５八玉 △８四飛 ▲２五飛 △８二飛
▲８七歩 △６二銀（図）

消費時間　▲伊奈14分　△松尾18分

横歩取り模様の立ち上がりから、伊奈六段は横歩を取らずに▲５八玉と立って、戦型は相掛かりになりました。先手は中段飛車で攻撃的、後手は引き飛車で守備的です。

（文）

▲広瀬－△木村戦は角換わりの定跡形で早いペースで進んでいます。図は11時過ぎの局面。消費時間は▲広瀬22分、△木村14分。

（八雲）

先手：菅井竜也六段

後手：横山泰明六段

▲２六歩 △３四歩 ▲４八銀 △８四歩 ▲２五歩 △３三角
▲７八金 △３二金 ▲４六歩 △８五歩 ▲４七銀 △６二銀
▲５六銀 △８六歩 ▲同　歩 △同　飛 ▲８七歩 △８四飛
▲５八金 △４一玉 ▲６九玉 △２二銀 ▲７六歩 △５一金（図）

消費時間　▲菅井２分　△横山44分

振り飛車を得意にする両者ですが、菅井六段が居飛車を選択して相居飛車に進みました。３手目▲４八銀が珍しい手で、力戦形になっています。後手だけ飛車先を交換できていますが、全体の形勢にどう影響を及ぼすでしょうか。

（文）