第51期王位戦七番勝負第4局 Feed

2010年8月10日 (火)

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加藤九段。午後も研究に余念がない。加藤九段に広瀬将棋について聞いた。

「僕は広瀬さんの将棋を初めて見たのは挑戦者決定戦の羽生さんとの将棋なんです。ですから、広瀬さんの特徴をつかみたいと思って調べています。今まで並べてみて、広瀬さんの将棋は申し分ない。1手1手正確ですしね。順当に勝っているという感じでね。上位者にも順当に勝っている感じはすごいですよね。挑戦者決定戦でも羽生さんがここでこうしたらいいということはなかったんじゃないですかね。羽生さんの穴熊が崩されましたからね。
棋譜を並べていて、今のところ、特にスキとか欠点は見られない。第3局で4八銀を7七まで移動させたのはえらく手堅い指し方ですよね。ないわけではないですが。んー、で、深浦さんが△2五桂と払ったんだけれども、広瀬さんの玉が固い分、心持ち深浦さんのほうが薄いという感じになってしまっているという感じ。後手陣は金銀分裂していましたらかね。4八銀を7七まで移動させたのを作戦巧者と感じますね。今日みたいに振り飛車が得意なのに、居飛車でああいう巧みな作戦を組み立てているということで感心しています。
今日の将棋は大和証券杯のところからどこで修正するかですね。深浦さんは戦いのところでしくじりましたよね。あっさりと金を作られてしまいましたから。だから、どこで修正するかがポイントです」

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定刻の13時30分を2分ほど過ぎた時、広瀬が
対局室に入室。記録係の伊藤三段が「時間に
なっております」と声をかける

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しばし考えて△5四歩を着手

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広瀬が△5四歩を着手した後、深浦が入室

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すぐに前傾姿勢で読み耽る深浦

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(吟)

Oui2010081030 図は30手目△5二金左までの局面。この将棋は第51期王位戦挑戦者決定リーグ紅組の▲佐藤康光九段-△広瀬章人六段戦と同一局面でした。参考棋譜として紹介します。

開始日時:2010/05/06 10:00
終了日時:2010/05/06 18:50
棋戦:第51期王位戦挑戦者決定リーグ紅組
持ち時間:4時間
消費時間:109▲216△215
場所:東京・将棋会館
先手:佐藤康光九段
後手:広瀬章人五段

▲7六歩    △3四歩    ▲2六歩    △4四歩    ▲4八銀    △4二飛
▲6八玉    △6二玉    ▲7八玉    △7二玉    ▲5六歩    △3二銀
▲7七角    △4三銀    ▲5七銀    △8二玉    ▲8八玉    △9二香
▲7八金    △9一玉    ▲9八香    △5四銀    ▲2五歩    △3三角
▲6六銀    △6四歩    ▲9九玉    △8二銀    ▲8八銀    △5二金左

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▲6八角    △4五歩    ▲5九金    △6五歩    ▲7七銀引  △6三銀
▲6九金    △5四歩    ▲3六歩    △6二金寄  ▲2四歩    △同 歩
▲3五歩    △3二飛    ▲7九金寄  △3五歩    ▲3七桂    △5一角
▲4五桂    △3四飛    ▲2二歩    △3三桂    ▲同桂成    △同 角
▲2一歩成  △3六歩    ▲4六桂    △4四飛    ▲3八飛    △5五歩
▲3六飛    △4三飛    ▲5五歩    △5六歩    ▲1一と    △5五角
▲5四歩    △3三歩    ▲3四歩    △4五歩    ▲3三歩成  △同 角
▲3四桂    △5四銀    ▲5六飛    △5五銀    ▲1六飛    △5七歩
▲1三飛成  △5六銀    ▲6四香    △6三桂    ▲1二龍    △5五角
▲4二桂成  △同 飛    ▲同 龍    △6四角    ▲6二龍    △同 金
▲1二飛    △6一飛    ▲5二金    △同 金    ▲同飛成    △6二金
▲5六龍    △1九角成  ▲5二金    △6四馬    ▲6二金    △同 飛
▲5三銀    △同 馬    ▲同 龍    △7一銀打  ▲4四角    △7二金
▲5四歩
まで109手で先手の勝ち