終局後にインタビューが行われました。
(開幕局で好スタートを切った豊島竜王)
――相掛かりで端を突き合う展開から、互いに端歩を取り込んで攻め合う激しい将棋になりました。どのように見ていましたか。
豊島 先手のほうが先に歩を取り込んでいるのでわからなかったですね。こちらも桂を先に跳ねて2枚使える形なので、目いっぱい指しているとは思いました。
――封じ手の局面で△7六飛と指されました。
豊島 封じ手は△7六飛しかないと思っていました。本譜の進行が自然と思いましたが△9七歩と垂らしたところで、▲9一香成と▲1三歩と垂らす手があったので、どちらかで悪くない順があればと思っていた。
――△3四歩から△3三歩と手堅く指されていました。終盤での形勢や戦いはいかがでしたか。
豊島 △3七香と打ち込んで、先手先手で攻められるのでよくなっていると思いました。正確に指せていければいけそうと思いました。
――第2局に向けての意気込みをお願いします。
豊島 コンディションを整えていい将棋をさせるよう頑張ります。
(敗れた藤井王位。持ち時間が8時間とはいえ、四段昇段後、初めて30分以上残しての敗戦となった)
――相掛かりは想定していた戦型でしたか。
藤井 先手なら相掛かりにしようと思っていました。序盤から手が広い戦型なので、どういう展開になるかはやってみないと分からないと思っていました。
――端を取り合う激しい展開でした。
藤井 △9五歩(44手目)が思った以上に厳しくて、すでに思わしくない形勢だと思いました。
――2日目、△9八歩成(60手目)▲7七桂のあたりの形勢判断はいかがでしたか。
藤井 正確に指されてしまって、かなり苦しくなってしまったかなと思います。
――飛車交換になりましたが、豊島竜王の攻めが厳しかったでしょうか。
藤井 玉が薄いので粘り方が難しかった気がします。
――第2局に向けての抱負と意気込みをお願いします。
藤井 本局は早い時間の終局になってしまったので、第2局以降を熱戦にできるよう頑張りたいと思います。