2025年3月30日 (日)

野田市市民会館(2)

対局場である「野田市市民会館」は、これまでに2010年5月に第68期名人戦第3局▲三浦弘行八段-△羽生善治名人戦、2013年10月に第26期竜王戦第1局▲森内俊之名人-△渡辺明竜王戦が指されています。
2008年度の第35期から恒例の女流名人戦野田対局は、旧関宿町の地域にある「関根名人記念館」で行われており、野田市市民会館では初めての対局です。
(銀杏)

Dsc_4297 (野田市市民会館の廊下に竜王戦や名人戦での記念色紙や封じ手が展示されている)

Dsc_4293 (第26期竜王戦第1局の封じ手や記念色紙)

Dsc_4298 (野田市は「近代将棋の父」といわれる関根金次郎十三世名人の出身地。親戚の渡辺東一名誉九段も野田出身だ)

野田市市民会館(1)

本局の対局場である野田市市民会館は、1924年ごろに建てられた茂木佐平治氏の邸宅でした。茂木氏は野田の醤油製造の中心的な立場でした。野田醤油株式会社(現在のキッコーマン醤油株式会社)創立の際に茂木佐平治家の商標の「亀甲萬」が用いられています。
1957年に市民会館として開館されて現在にいたります。対局室からも見える庭園は、千葉県発の国登録記念物とのことです。
野田市の市域は徳川家康が進めた利根川東遷事業により、西側に江戸川も作られて水運で栄えました。野田で大豆や小麦が栽培されて、それらから作られた醤油が江戸に舟で運ばれていたのです。現在も醤油や枝豆の生産が盛んな地域です。
【野田市市民会館】
https://noda-muse.jp/

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Dsc_4251_2 (築100年以上の歴史ある建物)

Dsc_4253 (野田市郷土博物館も併設されている)

11時前の控室

立会人の清水女流七段、大盤解説会を担当する梶浦宏孝七段、脇田菜々子女流初段が検討しています。盤上は39手目▲6五歩と西山女流三冠が動きを見せています。小競り合いが始まろうとしています。(銀杏)

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Dsc_4323 (梶浦七段(左)と清水女流七段。39手目▲6五歩の局面を検討。対局に動きが出てきた)

Dsc_4322 (脇田女流初段)

午前のおやつ

10時30分になり、対局者に午前のおやつが出されました。西山女流三冠はレアチーズケーキ、紅茶(ホット)。福間女流名人はカフェオレ(ホット)、緑茶でした。
(銀杏)

Dsc_4303 (西山女流三冠のおやつ)

Dsc_4314 (福間女流名人のおやつ)

記事や観戦記はスポーツ報知で

主催の報知新聞社が発行しているスポーツ報知で女流名人戦の記事や観戦記が掲載されています。本局の観戦記は菅野倫太郎さんが担当。今日のスポーツ報知には石蔵朗大さん執筆による第1局第7譜の観戦記が掲載されています。
(銀杏)

Dsc_4150 (プロ野球が28日に開幕。1面でジャイアンツ2連勝スタートを報じている)

第1局から手を変える

20250330_15 図は15手目▲9六歩の局面。第1局も同じ局面を指し、そのときは△9四歩▲3八玉△8八角成▲同飛△2二飛と角交換型の相振り飛車となりました。本局では△5五歩と福間女流名人が手を変えて、▲7五歩△4四角▲7四歩△同歩▲同飛△2二飛と、角交換せず5筋位取りからの向かい飛車に転じました。1局ごとに双方が工夫しあいながら相振り飛車の新しい将棋を作っていくのが両者の対戦で多い傾向です。
(銀杏)

Dsc_4186 (第1局から変化した福間女流名人)

対局開始

Dsc_4215 (9時30分になり、立会人の清水女流七段が開始を宣言して対局が始まった)

Dsc_4219001 (西山女流三冠の初手は▲7八飛)

Dsc_4227001 (福間女流名人は2手目に△5四歩と突く。五番勝負第1局でも指された、二人の対戦では定番の出だし)

対局開始前

Dsc_4158(西山女流三冠は9時14分に対局室入り)

Dsc_4172 (福間女流名人は9時21分ごろ入室)

Dsc_4160 (対局者のお盆に水やお茶、お菓子が用意されている)

Dsc_4184_2 (王将を据える)

Dsc_4194(両者、大橋流で駒を並べた)

Dsc_4205(本局で記録係を務める宮澤紗希女流初段は第52期の予選を抜けた。女流名人リーグで本五番勝負の勝者(第51期女流名人)への挑戦を目指す)

(銀杏)

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