終局直後
(間を置いてインタビューが行われた)
――作戦について
福間「位を取って組み合いにして手厚さ重視で考えていました」
――昼食休憩明け、55手目▲4五歩と仕掛けたのあたりの感触は
福間「1歩持つと端攻めも入るので、まずまずなのかと思いました」
――83手目▲5三歩成~▲2三歩のあたりは
福間「直接手がよく分からなかったので、本譜で少し指しやすいのかなと思っていました」
(福間女流名人は手応えを感じながら進めていたようだ)
――よくなった局面は
福間「桂香を取って(115手目▲9八香打以降)端に使う展開になったので、駒得の分、少しいいのかなと思っていました」
――一局を通じて
福間「仕掛けあたりは難しかったのですが、方針を決めて指すことができたかと思います」
――地元出雲での勝利について
福間「地元で対局できることは励みになりますので、第3局以降も引き続き、頑張っていきたいと思います」
(続いて西山女流三冠にインタビューが行われた)
――序盤の駒組みについて
西山「無難に指しているつもりではあったのですが、形勢がよく分かりませんでした」
――昼食休憩明け、44手目△4二角のあたりの手応えは
西山「△4二角やそのあとの△3五歩も、方針がよくなかったかなと思っていました。左銀を素朴に追われる手を軽視していて、少しずつよくなかったかと思います」
――最終盤は
西山「左(1~3筋)での失点がかなり大きかったので、粘るような展開になっていたと思います」
――一局を通じて
西山「こちらから動いていくことの形勢をつかみかねていて、ちぐはぐな指し回しだったかと思います」
――第3局に向けて
西山「厳しい状況になりましたが、目の前の一局にできるだけ集中して挑んでいければいいかと思います」



図の局面で西山女流三冠が投了しました。終局時刻は17時2分。消費時間は▲福間2時間32分、△西山2時間58分。勝った福間女流名人はシリーズ成績を2勝0敗とし、防衛まであと1勝に迫りました。第3局は3月30日(日)に 千葉県野田市「野田市市民会館」で行われます。
上図から△9七桂成▲同玉△3五香と進めば飛車角の田楽刺しでしたが、図の▲3九角が誘っていた感がありました。
本譜は△4五銀以下、下図に進んでいます。

先手の右銀は交換することなく後手陣に入り込み、隅の桂香を取って△3三角にも▲2一成銀と逃げました。進んで下図、福間女流名人は香を重ね打っていよいよ玉頭攻めの準備を始めています。






福間女流名人は中央から厚く構え、押さえ込みを目指す布陣です。対する西山女流三冠は豪快なサバキが持ち味。サバキを実現して穴熊の堅陣が生きる展開にできるかどうかの勝負になりました。






