前夜祭では、報知新聞社の小松崎和夫会長から主催者挨拶があり、続いて米長会長が乾杯を兼ねて挨拶。そのまま歓談となった。両対局者の挨拶はなし。
富士急行株式会社の澤辺正恭専務取締役が「わが社の社員は年一回富士山に登ります」と話すと、それに米長会長が「それじゃあ女流棋士も年に一回富士山に登りましょう」と応え、清水女流名人が「えー!」と驚く場面もあった。
(左-清水女流名人と小松崎会長 右-里見倉敷藤花と澤辺専務取締役、米長会長)
■先付 巻海老艶煮 蕪サーモン寿司 黄金数の子翁巻 芽磁姑 花豆 たらの芽
■お造り
■強肴 あしたか牛ロースト 錦野菜巻 人参 胡瓜 白葱 昆布正油 山葵
■焼物 金目鯛柚香焼 うるい浸し酢味噌 はじかみ
■煮物 新筍土佐煮 山中鴨つくね 南瓜
■揚物 真鱈唐揚 地野菜
■お食事 山芋そば
■甘味 旬華特製デザート
なお、写真には載っていないが「お椀(蛤安平)」も出されている。料理長は田村道男さん。
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午後6時に行われた検分の様子。一回目では見られなかった米長邦雄会長の姿が見える。米長会長は山梨県出身。過去にこのホテルで行われた名人戦に対局者として訪れたことがあるという。
問題となっていた部屋の暗さだが、四隅にライトが追加されたことで、暗さが気にならない程度の明るさに落ち着いた。また空調の音についても問題はないようで、関係者からの「大丈夫でしょうか」との問いに、清水女流名人は「今の状態で(空調が)ついているのであれば、気にならないです」と答えていた。
二回に分けて行われた検分は、始まって十分と経たないうちに無事終了した。続いて関係者から「前夜祭は6時半からの予定で……」とスケジュールが告げられると、米長会長は「もう少し早くできない? 会長が早くビールを飲みたいと言っている、と伝えなさい」と要求。思わず周囲の顔がほころぶという一幕があった。
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