意外な玉引き 10時17分、△7六歩の王手に対し、豊島王位は1時間の熟考の末に▲6八玉(図)と引きました。控室では代えて(1)▲7六同玉と(2)▲6七玉の二つが予想されており、この手は候補に挙がっていませんでした。▲6八玉はどこかで△7七銀と打ち込まれる手が王手になるうえ、玉を上部に逃げ出す味もなくなるので、心理的には選びにくい一手といえます。豊島王位はどのような進行を思い描いているのでしょうか。 (豊島王位)