2018年7月25日 (水)

分岐点

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上図で菅井王位が長考しています。この▲4四歩は(1)△同竜なら▲6五歩と突いて、角のにらみで△5六歩を防ぐ狙いです。継ぎ盤では(2)△5四竜▲5二飛に△5三銀と打つ変化を調べています。
藤原七段が現局面から△5四竜(A)▲4一飛△5六歩▲同歩△6二銀には▲4三歩成△5一銀▲6五歩(変化A図)。

73別の継ぎ盤では里見香女流四冠が、△5四竜に(B)▲5二飛(a)△5三銀▲6五歩△5六歩▲4三歩成△同竜▲3三角成△同竜▲4五桂(変化B図)の変化を示し、いずれも「居飛車(先手)が指せそう」との見解を示します。

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福崎九段は「△5四竜▲5二飛△5三銀で受け潰すのは、どうも難しそうですね」との結論に達し、継ぎ盤の検討は△5三銀に代えて(b)△5二同竜▲同金(ア)△4九飛の変化に移行しています。(イ)△5六歩は▲4三歩成△5七歩成▲5三と△7一銀▲6一飛(変化C図)で先手玉の堅さが生きる展開になりそうとのことです。

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Img_0847 (1時間ほどの長考を見せる菅井王位)