2026年2月

2026年2月 4日 (水)

10時30分、午前のおやつの時間になりました。藤井王将の注文はいちご大福、金の抹茶アイスラテ。永瀬九段の注文は立川苺のショートケーキ、金の抹茶アイスラテ、ジャスミンコンブチャ、国産オレンジジュース。ショートケーキは和三盆を使ったふわふわのスポンジととろけるような口当たりのクリームがポイントです。

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藤井王将、狙われた馬を△4七馬と突進しました。次に△8八歩成▲同銀△8七金という厳しい狙いがあり、以下▲同銀は△同飛成▲同玉△6九馬で寄り筋に入ります。しかし、先手も好機に▲4七金と馬を取れば飛車の利きを通して痛烈な手になるため、△8八歩成▲同銀△8七金には▲6八玉でわずかな余裕を得る選択肢が出てきます。こうした手順は昨日の検討でも出ていて「先手有望」と結論づけられていました。双方がアクセルを緩めなければ早い決着になる可能性もあります。風雲急を告げる展開に、継ぎ盤の周囲が色めき立ちました。

2日目、立川市は冬晴れの朝になりました。対局室に永瀬九段、藤井王将の順に入室して駒を並べ、吉田三段が棋譜を読み上げて1日目の指し手を再現します。封じ手の局面まで進むと、島九段が盤の横に移動して封筒にはさみを入れ、封じ手用紙を広げて両対局者に見せてから「封じ手は▲3八飛です」と告げました。定刻の9時に対局再開。対局2日目が始まりました。

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2026年2月 3日 (火)

永瀬九段が別室で封じ手を記入する間、藤井王将は棋譜用紙に目を通していました。永瀬九段が対局室に戻り、2通の封筒を差し出して藤井王将が署名を入れて返します。最後に永瀬九段が島九段に封筒を預けて1日目が終了しました。

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18時、永瀬九段が55手目を封じて1日目が終了しました。封じ手の考慮時間は49分、1日目の消費時間は▲永瀬九段3時間4分、△藤井王将4時間23分。現地の封じ手予想は島九段が▲3八飛、吉田三段が▲5八金上を挙げました。対局は明日9時から指し継がれます。

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控室には勝又清和七段が訪れて継ぎ盤を囲んでいます。木村三段の師匠の門倉六段は勝又七段の弟弟子で、石田和雄九段一門の系列。図で△4六歩と攻めたらどうなるかと検討していました。以下▲3八飛△3七歩▲同金△4七馬▲8三歩△同飛▲3三歩成△8八歩成▲同銀△8七金▲6八玉△8八金▲4二と△6二玉▲4七金△同歩成▲5三銀不成△7二玉▲6一角△同玉▲5一と△7二玉▲3二飛成(参考図)という一直線の変化は先手の勝ち筋。ただ、後手は代わる手も難しいため、何を指すか悩ましいところです。

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(検討する勝又清和七段=右、木村三段。石田和雄九段一門の系列)

立川市は1922年に立川飛行場が開設されると、航空機を製造する立川飛行機など軍需産業が発展しました。戦前は立川駅から立川飛行場に物資を運ぶ線路がありましたが、廃線になり緑道として整備されています。市内にある栄緑地は約1.6キロの遊歩道。歴史に思いをはせながら、のんびり散歩をしてみるのもいいかもしれません。

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15時30分、午後のおやつの時間になりました。藤井王将の注文はエクレア、ベルガモット和紅茶。永瀬九段の注文は百合根金団、いちご大福、ハーブティーのコンブチャ、国産オレンジジュース、ハンドドリップコーヒー。いちご大福はいちごの上に羽二重餅がちょこんとのったかわいらしい見た目です。

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両者の指し手が止まりません。盤面は互いに角を成り込んで終盤戦の様相です。控室では図で2筋の突き捨てを生かすべく▲2四銀を検討していましたが、△4七馬が大きな手で後手有望とわかりました。以下▲3三歩成△8八歩成▲同銀△8七金▲同銀△同飛成▲同玉△6九馬▲7八桂△8六歩▲9六玉△6二玉は後手の勝ち筋です。実戦は永瀬九段が9分の少考で▲4八金としました。

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飛銀両取りの△3六馬が見えているだけに大胆ですが、▲4四銀と攻め合って先手が指せるようです。木村三段は「これが大事な駒なんですね」と4七の歩に触れ、川村三段は「後手を持ってたら『覚悟』しちゃいますね」と苦笑しました。指しにくい手を少考で指せるということはそれだけの裏付けがある、つまり研究済みではないか、というわけです。恐ろしい進行になりました。