2026年2月
1日目昼食休憩
立会人の助っ人
控室では奨励会員の川村悠人三段(小倉久史八段門下)と木村友亮三段(門倉啓太六段門下)が島九段と検討しています。島九段は「1日目は高橋佑二郎さんがいないので、立会人の解説を依頼しました」とにっこり。川村三段は昔から面識があり、ここ数年は練習将棋を指すようになったとのこと。木村三段は島九段が教室で教えていた生徒だったそうで、島九段は「昔は二枚落ちで教えていたけど、今は落とされる側です」とおどけていました。
本局について聞くと、3人とも永瀬九段の消費時間の少なさに驚いていました。川村三段は「前例がないのに、こんなに早く指せるとは……。永瀬先生には普段から教わっているので肌で感じていますが、さすがの周到さですね」、木村三段は「藤井王将は珍しめの作戦をぶつけてきたと思いますが、守備範囲が広いです」と話します。島九段は「今の三段の方はよく勉強されている。将棋の最先端を作っている存在です」とうなずいていました。
(川村悠人三段)
(木村友亮三段)
オーベルジュときと
1日目午前のおやつ
現代調の歩越し金
永瀬九段の先手番ということで前夜祭では高橋佑四段が角換わりを本命として予想していましたが、後手番の藤井王将が△3四歩~△4四歩と角道を止めて雁木模様になりました。ALSOK杯第74期王将戦七番勝負第5局でも現れた戦型で、藤井王将が永瀬九段に勝って防衛を決めた一局です。その第5局では△4三銀~△3二金とオーソドックスな雁木に組んでいましたが、本局は△5二金右~△4三金~△5四金!という現代的な構想が出ました。
歩越しの金は腰掛け銀と違って後ろに戻れないため、古くから悪形とされてきました。現代将棋ではこうした常識にとらわれない駒の使い方がよく出てきます。雁木模様で増えている指し方でもあり、金の力で左右両面ににらみを利かせています。最も直接的な狙いとして△6五金~△7六金と角頭を脅かす筋があり、これを受けて▲6六歩と突くのは、▲8八銀との相性が悪いことに目をつけています。序盤から一手一手が難しい展開になりそうで、興味深い戦いになりました。
対局開始
解説会・動画情報
現地大盤解説会(事前申し込み制)は2日目に「たましんRISURUホール」で開かれ、高橋佑二郎四段と宮宗紫野女流二段が担当します。2月6日(金)には東京の駒テラス西参道で振り返り大盤解説会を行います。解説は佐藤和俊七段、聞き手は貞升南女流二段です。
【駒テラス西参道|振り返り大盤解説会】
https://www.shogi.or.jp/event/2026/01/alsok75_26.html
対局の模様は囲碁・将棋チャンネル、U-NEXT、ABEMAで配信されます。両日とも昼食休憩までの視聴は無料、再開後は有料です。1日目の解説者は杉本和陽六段と山川泰熙四段、聞き手は貞升南女流二段。2日目の解説者は千田翔太八段と吉池隆真四段、聞き手は野原未蘭女流二段。2日目は齊藤優希四段が「棋士とつながるチャット観戦」を担当します。
【囲碁・将棋チャンネル】
https://www.igoshogi.net/shogi/oushou/75th/75oushou_seven_battle.html
【U-NEXT】
https://t.unext.jp/r/oushousen
見どころ紹介
両対局者の退場後、対局の見どころが語られました。島九段は「藤井さんと永瀬さんの対局は開始1時間でダーッと手が進む。羽生(善治九段)-佐藤(康光九段)戦の頃は優雅な時間が流れて、2日目の最後にマラソンの100メートルのトラック勝負をやっていた。今回は序盤の5キロで決着をつけてやろうという感じ」と、昔とは時間の流れが変わったことについて語ります。高橋佑四段は「戦型は永瀬九段の角換わり腰掛け銀になると思う。藤井王将は新しい構想を出すかもしれないが、右玉と予想する」と明日の展望を語りました。日本将棋連盟の佐竹康峰常務理事が中締めのあいさつをし、前夜祭は盛会のうちに終了しました。
(立会人の島朗九段=中央)
(大盤解説会を担当する高橋佑二郎四段)
(進行役を務めた宮宗紫野女流二段=右)
(日本将棋連盟 佐竹康峰 常務理事)







































