2022年1月
検分
七番勝負第2局は、大阪府高槻市で開催
渡辺明王将(名人・棋王)に藤井聡太竜王(王位・叡王・棋聖)が挑む第71期ALSOK杯王将戦七番勝負は、第1局を藤井竜王が制しました。第2局は1月22・23日(土・日)、大阪府高槻市「山水館」で行われます。本局の立会人は谷川浩司九段、副立会人は稲葉陽八段、記録係は折田翔吾四段、観戦記の執筆は関口武史指導棋士五段がそれぞれ務めます。
インターネット中継は棋譜・コメント入力を夏芽、ブログを武蔵が担当します。どうぞよろしくお願いします。
【主催:スポーツニッポン新聞社】
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【特別協賛:ALSOK】
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第2局共催=高槻市、公益社団法人高槻市観光協会
第2局後援=高槻市教育委員会、高槻市商工会議所
第2局協力=J:COM高槻
感想戦
大盤解説会に登場
終局直後
【藤井竜王】
――今日の内容を振り返ってください
藤井 序盤から類型が少ない形になって、一手一手が難しかったです。途中からこちらの4六銀の形があまりよくない格好になりましたので、少しずつ苦しいのかなと思っていました。
――終盤の攻防について
藤井 いろんなミスがあったかなと思うんですけど、秒読みだったのでわからないままやっていました。
――手ごたえは?
藤井 最後までわからなかったんですけど、▲4五桂から▲4三金で際どく詰んでいるかなと思いました。
――先勝スタートです。
藤井 この内容をしっかり振り返って、次につなげられるようにしたいと思います。
――王将戦七番勝負では初勝利です。
藤井 第2局に向けて、しっかり取り組めて行けたらと思います。
【渡辺王将のインタビュー】
――本局を振り返ってください
渡辺 ちょっと歩が少ないので苦しめかなと思ってやっていたんですけど。終盤はチャンスがあるかなという感じで指していたんですが、最後はわからなかったです。
――終盤はいかがでしたか
渡辺 金を捨てて攻めていったのがよくなかったかなと思うんですけど、秒読みだったのでよくわからなかったですね。
――第2局の抱負をお願いします
渡辺 始まったばかりなので、やっていきたいと思います。
藤井竜王が先勝
王将戦七番勝負第1局は19時27分、139手で藤井竜王が勝ちました。消費時間は、▲藤井7時間59分、△渡辺7時間59分(持ち時間は各8時間)。第2局は1月22、23日(土、日)に大阪府高槻市「山水館」で行われます。
嫌みが多い
▲5六歩と手を戻して、残り時間は▲藤井6分、△渡辺4分と逆に藤井竜王が多くなっています。森内九段は「後手は嫌みが多いですね。実戦的には大変か」と話し、取材本部から対局場のほうへ向かいました。
後手勝ちそうだが……
「後手勝ちそうですが……」と森内九段。藤井竜王が勝負手を放って、楽にさせません。▲5五桂に△5四玉や△4四玉は▲5六歩と手を戻されると、後手玉が狭くて怖い思いをするようです。かといって△3二玉は▲4三金△2一玉▲5六歩とされたときに寄せられるかどうか。
18時を過ぎる
残り時間36分のうち、24分使って▲1二歩と攻めました。残り12分の藤井竜王に対し、渡辺王将は26分残しています。
▲1二歩の狙いは△同香▲1三歩から香を手に入れての▲4六香です。しかし、△7七桂成でかなり迫られるので、リスクは高いです。
森内九段は△1二同香▲1三歩△7七桂成▲同金△6七歩▲同角△6六歩で後手勝ちそうと話しています。銀を取ってから6筋の叩きが急所で、先手玉は薄さを突かれた格好です。
(2日目対局再開時の藤井聡太竜王。扇子を手に考えていた)