2018年1月
感想戦(1)
終局直後
―― 四間飛車に居飛車穴熊という戦型になりましたが、これはある程度は予測されていましたか。
久保 途中くらいまでは。
―― 封じ手の△9六歩は割りと早めに決断されたのでしょうか。
久保 ほかにも考えたのですが、△9六歩でまずかったら、ちょっとまずい局面かなと。
―― △9六歩(封じ手)に▲8五歩と桂を取られましたが。
久保 ▲8五歩か▲9六同歩かの2択だったので。
―― そのあとの攻めは続いた形になったのでしょうか。
久保 自玉も相当、危険なので、調べてみないとわからないですが。
―― どのあたりで、よくなったと?
久保 △6六歩(98手目)と取り込んで、詰めろ詰めろで、先にいけそうだったので。
―― 勝ちを確信した手は。
久保 最後の詰めろが掛かっているかどうか。(詰みが)長手数だったので。それを見つけて。手としては△8五銀(100手目)ですね。
―― 一局を振り返るとどんな印象ですか。
久保 穴熊に組まれているので、何ともいえない中盤だと思ったのですが、積極的にいくつもりだったので。
―― これで1勝1敗になりました。第3局以降は。
久保 またあらためて、しっかり準備いたいと思います。
(豊島八段)
―― 本局の戦型は想定通りですか。
豊島 そうですね。何となくは。
―― △9六歩(封じ手)は予想されていましたか。
豊島 あるかなと思っていました。
―― ▲8五歩(61手目)は1分での着手でしたが。
豊島 ▲9六同歩のほうが粘れそうな気はしましたが、桂を取れないと苦しいと思ったので。
―― 中盤は苦しそうな局面という評判でしたが。
豊島 封じ手の局面は桂をボロッと取られていますので、ちょっとまずそうな気はしました。しかし手を変えるところがわからなかったので。1日目で、ちょっと失敗した気がします。
―― 最後はだいぶ後手玉に迫ったように見えましたが。
豊島 2日目に入ってからは、苦しいと思っていました。
―― 序盤の駒組みに問題があったということですか。
豊島 どこが悪かったのか、すぐにはわからないです。
―― これで1勝1敗になりました。第3局以降はいかがでしょう。
豊島 切り替えて、また頑張ります。
久保王将が勝ち、七番勝負は1勝1敗に
▲豊島-△久保戦は104手で久保王将の勝ちとなりました。終局時刻は17時17分。消費時間は▲豊島7時間32分、△久保6時間45分。対戦成績は1勝1敗となりました。