野田市は千葉県北西部に位置しています。2003年に野田市と関宿町が合併して、現在の野田市が生まれました。東と利根川、西を江戸川、南を利根運河が流れ、水運の恩恵を繁栄してきました。主力の一つが醤油製造業です。
野田市出身の偉人として、終戦時に第42代内閣総理大臣だった鈴木貫太郎、そして「近代将棋の父」こと関根金次郎十三世名人が挙げられます。関根は1868年に東葛飾郡東宝珠花村(現在の野田市)で生まれました。1921年に小野五平十二世名人が逝去したことを受けて十三世名人の座についたものの、それまで世襲制だった名人位を実力制に改めました。つまり、タイトル戦・棋戦の礎を作ったのです。
2004年に関根名人記念館がオープンし、館内には関根ゆかりの品に加えて多くの棋書、棋士の色紙がたくさん展示されています。
(伊藤は五十嵐豊一九段の孫弟子にあたる)
(ずらっと色紙が並ぶ。これでもほんの一部だ)
(紋蛇)

図は△6四香に▲6九香と粘ったところ。6六の地点を後手がさらに狙うなら△2九飛成▲3九金△2六竜から△6六香が浮かびますが、里見女流名人は角をうまく使いました。△4六歩▲3二金△3五歩です。

銀を取られたにもかかわらず4筋を突いてから△3五歩とは見えにくい手順ですが、△3四角の活用を作っています。実戦は△3五歩に▲5六歩と両取りを防ぎましたが、△4七歩成▲同銀△2八飛成▲4八歩△2五角で飛車角が一気に働きました。

△4七角成▲同歩△7八銀の寄せが受けにくく、里見女流名人がうまくまとめています。
(紋蛇)
(オンライン大盤解説会。長岡六段と北尾女流二段が出演している。現在はプレゼント企画を実施中)
https://www.youtube.com/watch?v=SKV5C7oeZ_s
(紋蛇)