2024年2月25日 (日)

終局直後

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(復位した、福間香奈・新女流名人)

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(終局直後)

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(インタビューに答える福間香奈・新女流名人)

【福間香奈・新女流名人インタビュー】

--一局振り返っていただき、どのような将棋だったでしょうか。
「力戦形になったので、一手一手難しい将棋だったですけど、穴熊に組まれる前に動いていってどうなのかなと思っていました」

--5筋に振った飛車をすぐ戻す、序盤の作戦はいかがでしたか。
「端を受けた形を以前に指していたので、それと比較しながらやっていました。形を見て仕掛けていったという感じです」

--31分考えて▲4一飛成(47手目)と指しましたが、そのあたりの判断はいかがでしたか。
「▲3四歩と比較して、そちらがあまりよくわからなかったです。本譜はこちらが角が使えていない形で、長引けばよくなるのですが結構怖い形で、神経を使って指していました」

--△3八竜(52手目)に▲3九歩と受けた辺りはどうでしたか。
「なんとか手を稼いで攻めの形を作ろうと思っていたのですが、難しいと思っていました」

--▲5五角右(69手目)に△4二銀と固められ、と金で攻められたあたりはいかがですか。
「▲2八角(65手目)~▲5五角右(69手目)はいい使い方かなと指したのですが、善悪は微妙だったと思うので、もう少しいい手があったかもしれないです」

--勝ちを意識した局面はどのあたりでしょうか。
「▲7四桂(101手目)から▲7一角成(103手目)と攻めていったところです」

--今回のシリーズ全体を振り返っていかがですか。
「一局一局があまり定跡形ではなく、力戦の形ばかりでその場で考えていく将棋になり、充実感がありました」

--3期ぶりに女流名人に返り咲きです。思い入れのあるタイトルかと思いますが、率直なお気持ちはいかがですか。
「来期タイトル戦が戦えるということで、力をつけてがんばりたいです」

--「福間香奈」として初タイトルです。
「新鮮な気持ちもあり、以前と変わらない気持ちで集中して番勝負を戦うことができたので、引き続き頑張ります」

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(敗戦の弁を述べる西山朋佳・前女流名人)

【西山朋佳・前女流名人インタビュー】

--本局を振り返っていただけますか。
「早い段階で戦いになって、先手の角道が止まっているので戦えているのかなと思っていたのですが、自信のない局面も多かったのでどこかで判断を間違えていたのかなと思います」

--昼食休憩前の△2四銀(40手目)に時間を投入されました(45分)が、どのように考えておられましたか。
「何個か候補があってどれを選んでいいかよくわかっていなかったです。あそこで苦しいようでは最初の段階で問題があったような気がします」

--▲5五角右(69手目)のあと自陣を引き締め、攻めていったあたりの感覚はどうでしょうか。
「勝負どころが難しかったので、どこかで攻め合う順も考えないといけなかったのかなと思います」

--どのあたりで難しさを感じましたか。
「早い段階で一手一手難しかったので、何を指していいか難しかったです」

--このシリーズを振り返っていただけますか。
「初めて指すような展開もあったので新鮮な気持ちで指していました。形勢判断だったり、内容だったりに問題があるところがあったので、反省点が残りました」

--来期はまた女流名人リーグからの戦いになります。
「女流名人リーグは長丁場なので、一局一局真剣に向き合っていければいいなと思います」

(翔)

福間女流四冠がタイトルを奪取

投了図

岡田美術館杯第50期女流名人戦五番勝負第4局は、121手で福間女流四冠が勝ちました。終局時刻は17時10分。消費時間は▲福間女流四冠2時間45分、△西山女流名人2時間55分。

この結果、五番勝負は福間女流四冠の3勝1敗で決着。福間女流四冠は2年ぶり13期目の女流名人を獲得するとともに、女流公式戦400勝を達成しました。

(夏芽)

先手勝勢

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後手の手に乗って、先手は▲1三角成と馬を作りました。現状は先手が勝ちに近づいていると見られています。後手は駒不足で、先手玉への速い攻めがありません。

(翔)

逆転を狙う

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図は▲4三歩と銀頭にたたかれ、△3一銀と引いた局面です。

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「どこかで変化する」と言われていましたが、福間女流四冠は△3一銀に▲5七金と初手から検討と異なる手を指し、△同と▲同角と進めました。依然、先手がいい局面が続いています。

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(翔)

2枚のと金

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西山女流名人がひたひたとと金で重圧をかけています。少し前に3三にあった銀を4二に引きつけた手の味がよく、差が縮まったと見られています。

現局面での残り時間は、福間女流四冠が46分、西山女流名人が24分です。

(翔)

15時半頃の大盤解説会

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(15時半頃の大盤解説会。清水市代女流七段がゲスト出演している)

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(観音堂から見える庭の飛び石。周囲は少しずつ暗くなってきた)

(翔)

先手がリードを広げる

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上図は▲2八角と打った局面。大盤解説会の休憩で控室に戻ってきた黒田尭之五段は「▲2八角は見えづらいですが、厳しい手ですね」と話しています。△2九竜は▲7三角成~▲2九竜があります。

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竜を追ったあと、▲5五角右と出て3三の銀を狙いました。

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(再開直後の対局室)

(翔)

15時頃の大盤解説会

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(15時頃の大盤解説会)

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(糸谷哲郎八段がゲスト出演している)

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(宮島の魅力を語る糸谷八段を見る黒田尭之五段)

(翔)

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