2015年1月30日 (金)

101図の局面で後手の候補手は△4二銀と△4五歩。現地大盤解説では△4二銀が本線と言われています。佐藤秀七段と松本六段が二人で解説していますが、大盤上の検討では先手に思わしい変化が見つかっていません。形勢は後手に傾いてきたようです。84手目△5五歩のあたりで流れが変わったでしょうか。ちなみに図で△4二銀が指されると、後手の右銀は初形から9手動いたことになります。

Dsc_0530 (現地大盤解説会)

92_96一手一手が難しい将棋になりました。まず92手目△4四銀の局面で、先手の指す手が難しい。実戦は▲3三歩成でしたが、後手陣のもっとも堅い所を攻めていて、しかも後手の歩切れを解消させるという点で指しにくい手です。以下△3三同桂▲同桂成△同銀右と進みましたが、▲同桂成では▲4四銀、△同銀右では△同銀左もありました。この先も難所がいくつもあると予想されています。長い戦いになりそうです。

Dsc_0529 (控室のモニターで対局室の様子を見ることができる)

88「飛車、角、桂の働きは先後とも同じくらい。2四銀と8六銀も同じ。囲いも似ています。少し前は後手の右銀が6四にいて、先手の4五銀に負けていたのですが、5五に移動したことで後手の銀も働きそうな形になってきました。形勢判断が難しい将棋です」(中村修九段)


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Dsc_0523(少し離れた位置から継ぎ盤を見つめる中村修九段)

84△5五歩(図)に▲同歩△同銀▲5六歩△4四銀は次に△3五銀右があります。この展開は松本六段が懸念していた「後手の銀の働き」が改善されそうです。「後手の大駒の働き」についても△2二角や△5二飛で配置換えが完了しています。「後手が少し盛り返しましたか」と松本六段。「少し前まで郷田さんはうずくまるような姿勢が多かったけど、今は様子が違うね」と中村修九段。

渡辺王将は図の局面で長考に入りました。△5五歩までの消費時間は▲渡辺5時間34分、△郷田6時間51分(持ち時間、各8時間)。

Dsc_0517 (控室にケーキが差し入れられた)

14時40分、現地の雪はやみました。大盤解説場では佐藤秀七段が解説に奮闘していました。82手目△5二飛の解説を少しご紹介します。

82

「△5二飛(図)に対して5筋を放置するのは、△2五銀▲同飛△6五桂を本気で気にしないといけない。△6五桂に先手は5筋に歩を連打して大駒を止めることはできますが、歩を全部取られたとしても果たしてどうか。堅実に受けるなら▲5六歩です。以下△5五歩▲同歩△同銀▲5六歩△4四銀が考えられます。銀を繰り替えて次の狙いは△3五銀右です。先手は△5五歩を取る一手ではありませんが、具体的になにを指すかと言われると頭の痛い問題です」
(佐藤秀七段)

Dsc_0458

78

対局再開から4手進んだ局面。松本六段は先手持ちの見解です。


「後手の郷田九段が苦労している印象です。後手は左右の銀があまり働いていません。2四銀は3三に戻れませんし、6四銀も攻めに使いにくい。6三歩がなければ△6五歩で攻められるのですが……。△2二角から△5二飛のように大駒を使っていく感じでしょうか。先手の渡辺王将は一気に攻めるのではなく、じっくりと指しています。先手は2六飛を活用したい。▲3六飛~▲3八飛~▲2六歩のような展開もあるかもしれません。中盤戦の駒組みが始まりそうです」
(松本六段)