第74期王将戦七番勝負第2局 Feed

2025年1月25日 (土)

△1四歩

ALSOK杯第74期王将戦七番勝負第2局1日目は、図の42手目△1四歩の局面で藤井王将が次の一手を封じました。封じ手の考慮時間は1時間15分。よって1日目の消費時間▲藤井王将4時間13分、△永瀬九段3時間52分です(持ち時間は各8時間)。対局は明日の9時から指し継がれます。

控室を今期のプレーオフを永瀬九段と争った、京都市出身の西田拓也五段が訪れました。関西研修会幹事を務めており、明日は例会のある忙しい中での来訪です。挑戦者決定リーグ戦では5勝1敗の好成績を残し、プレーオフは「たくや対決」として注目を集めました。

Hikae01 (モニターの方向に視線を飛ばす西田五段)

Hikae02 (忙しい合間を縫っての来訪だった)

20250125_42永瀬九段が午後のおやつの出される前から考え、2時間32分の長考でひねり出したのは先手の狙いを受けない△1四歩。控室では△1四歩が指されると悲鳴が上がり、「本当に端歩を突いたんですか?」の発言も飛び出しました。図までの消費時間は永瀬九段が上回り、▲藤井2時間58分、△永瀬3時間52分。

Fujii03 (藤井王将は△1四歩に対してどのような回答を示すのか)

千本鳥居を進んでいくと、そこかしこにキツネの像に出会うことができます。

Inari04(一体一体、個性がある)

Inari05

Inari06

Inari07 (変わった格好のキツネさんも)

Inari08 (口から清水を出していた)

Inari09 (すわ、野生の!?)

Inari10 (キツネではなかったが、人懐っこかった)

Inari11(こちらは別の個体。生きたキツネには遭わなかった)

20250125_39上図は飛車取りだった△3三桂に飛車を1マス上に逃げたところ。先手は中段飛車を維持しています。△2三歩▲3四飛(下図)と進み、▲9三歩成の狙いを残しました。すなわち、△9三同桂には▲9四歩や▲9六香があり、△9三同香も▲9四歩で香が捕まります。後手は放置はできないでしょう。△3三桂に31分、▲2四飛に28分、△2三歩に34分と一手一手が重い進行になり、下図で永瀬九段は50分以上の長考に沈んでいます。

20250125_41Nagase03 (出だしは研究と見られた永瀬九段。一手一手が滞ってきた)

Fuu00 (控室には封じ手用の封筒に両立会人のサインが入り、スタンバイしている)

15時、両対局者に午後のおやつが出されました。藤井王将は抹茶ブラウニー、紅茶。永瀬九段はフルーツ盛り合わせ、献上宇治抹茶、フレッシュグレープフルーツジュース。

Oyatsu04 (藤井王将のおやつ)

Oyatsu05 (伏見区に南接する宇治市の高級抹茶が使われている)

Oyatsu06(永瀬九段のおやつ)

Oyatsu07 (フルーツはメロン、リンゴ、イチゴ、ラ・フランス、オレンジ)

伏見稲荷大社は全国に約3万ある稲荷神社の総本宮です。眷属のキツネと朱塗りの鳥居が特徴的で、全国的にも有名でしょう。千本鳥居といわれますが、実際には約1万基もあり、感謝のしるしとして奉納され続けています。

Torii01 (昨日の記念撮影の場所。朝8時頃から観光客が訪れていた)

Torii02 (入っていっていいのは右側だけ)

Torii03 (外から見ても圧巻の並び)

Torii04 (しばらく進んだ先。昼前はもう、行列状態だった)

Saikai01(永瀬九段が対局室に先に戻っている)

Saikai02 (耳栓をつけて盤上没我の状態だった)

Saikai03 (やがて耳栓を外した)

Saikai04 (藤井王将も定刻までには戻る)

Saikai05 (給仕の間に再開時刻になった)

Saikai06(手番の永瀬九段は悩ましそうな様子を見せる)

報道陣の退出後、△3三桂が指されました。

20250125_38

1日目の昼食は藤井王将が助六寿司、煎茶。永瀬九段がうなぎ一匹重、献上宇治抹茶、フレッシュオレンジジュース、フレッシュグレープフルーツジュースでした。

Hiru01 (藤井王将の昼食)

Hiru02 (ここでの主役はお稲荷さん)

Hiru03 (永瀬九段の昼食)

Hiru04 (うなぎのボリュームがたまらない)