【勝った藤井王将の談話】
――△6二銀(8手目)から角換わりを避ける戦型選択になりました。
藤井 △6二銀~△4二銀(10手目)はやってみようと思っていたのですが、手が広い将棋になるので一手一手、難しいと感じていました。
――▲9六歩(37手目)と反発されて、△3一角までが1日目の進行でした。
藤井 △6二玉(36手目)は危ないかなという気もしたのですが、△6一玉や他の手もそれはそれで危ないような気がして。本譜▲9六歩と反発されて、ちょっと戦機を捕まれてしまったかなという気がしていました。
――2日目午前中についてはどう感じていましたか。
藤井 △6四銀(44手目)と出たところでは▲3二銀△9六歩(54手目)までは進むかなと。その局面を考えてみると思っていたよりも苦しいのかなと。▲8四香(59手目)で負けの可能性もあると思っていましたが、仕方がない展開になってしまったなと。
――△8七歩成(68手目)を1分で指されました。分岐点かなと思うのですが。
藤井 △9九飛は▲7九金△8八と▲5九金と対応されて▲5八玉の形が堅く、あまりチャンスのない展開かなという気がしました。歩成りでなにかあったら負けだと思ったのですが、それで勝負しました。
――△4二飛(74手目)がすごく強い受けという評判でした。
藤井 △4二飛と打つ形で受けるつもりでした。飛車を手放してしまうのですが、そのあとと金の攻めに期待してどうかなと。
――控室では逆転勝ちといわれていましたが、ご自身ではどういった印象ですか。
藤井 ▲9六歩と突かれていい対応がわからなかったので、序盤の手の組み合わせを工夫しなくてはいけなかったかなという気はしていました。
――好転を感じたのはどのあたりですか。
藤井 △4二飛と打ってこちらもけっこう楽しみのある形かなというふうに思っていました。
――第6局に進むことになりました。
藤井 依然として苦しい状況ですので目の前の一局に集中して頑張りたいと思います。
――第6局は地元の名古屋将棋対局場での対局になります。
藤井 もう一局指せるので精一杯頑張りたいと思います。
【敗れた永瀬九段の談話】
――1日目の進行についていかがでしたか。
永瀬 膠着状態にならずに戦いに入ったので、それで難しければこちらとしては妥当なところなのかなと思いました。
――2日目に▲8四角(63手目)と飛車を取ったあたりはいかがでしたか。控室では▲5九金も検討されていました。
永瀬 本譜が自然な進行だと思っていました。
――一局を振り返って。
永瀬 折り合う展開はあるかと思ったのですが、戦いがずっと続いているので優劣という判断というところまではしない将棋なのかなと思います。
――形勢を損ねたと感じた指し手はありますか。
永瀬 △4二飛(74手目)の形は認識はしていたのですが、思ったよりダメになってしまった気がします。こちらとしてはバランスを保ち続けるしかなかったかなと思います。
――第6局に向けて。
永瀬 精一杯、頑張りたいと思います。



