2025年2月

2025年2月16日 (日)

2025021591

藤井王将が▲4三歩と攻めています。このあと▲5三銀△同金▲4二銀と進めば寄り形です。△3二金は▲2二歩があります。
△3二金で負けなら△5二金が考えられますが、壁金の悪形を解消できないのは後手に不安材料が残ります。

山崎九段は「残り2時間ですか。最低30分、1時間考えてもおかしくありません」と話しています。

2025021589

藤井王将が▲2二成香と王手で銀を取ったところで、永瀬九段の残り時間が2時間を切りました。藤井王将も既に残り2時間を切っています(1時間17分)。

△2二同玉では▲4四角が王手金取りになるので△2二同金が自然ですが、それなら直前に△1八飛と打つ必要がなかったかもしれません。
従って△2二同玉も考えられます。▲4四角△3三歩▲6二角成に△4七歩が、飛車と角の利きを生かした厳しい一手です。
形勢はまだ難しいと見られています。

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(検討する谷川浩司十七世名人と山崎隆之九段。山崎九段は大盤解説会に出演して戻ってきた。「来ないと言っていたはずの糸谷さんがいて、一緒に出てきました」)

2025021585

図は1筋で香車を交換した局面。ここで香車を取りにいく△1八飛と、遊んでいる角を使う△7四角が候補手として挙げられています。

山崎九段は「初めは▲1二香成から銀を取られるのが嫌なので△1八飛だと思っていましたが、現状が飛銀交換で後手が駒得なので、△7四角と使っていくほうがいい気がしてきました」と話しています。△7四角は△9六角と△5五歩の狙いがあります。駒の損得よりも働きを重視するでしょうか。

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(パソコンに映る現局面を見て解説する山崎隆之九段)

2025021582

上図で藤井王将が40分以上長考しています。候補手は▲1四歩。ほかの手では△1九香成と取られて端が緩和されます。

山崎九段は「すぐに▲1四歩と指すと思いましたが、長考になりました。これだけ考えられると▲1二歩などもあるのかなといろいろなことを考えてしまいます」と話しています。