ゆったりとしたペースで駒組みが続かに見えましたが、11時48分に豊島八段が△4五銀と早くも銀をぶつけました。郷田九段、神谷八段からも驚きの声が上がりました。
本局は昨年12月に行われた順位戦A級の久保王将-豊島八段の類型でしたが、この△4五銀でまったく別の将棋に入りそうです。
駒がぶつかって、控室では本格的な検討が始まった。盤面は、実際の盤面と左右反転し、相居飛車の将棋として作られている。居飛車党の棋士はこのほうが考えやすいという。
後手側を持つ神谷八段は、「ちょっと動かすとすぐ作戦負けになる。かなり指しづらい将棋」と語る。△4五銀は普通なら指しづらくて選びにくい手だが、豊島は針の穴を通すような深い研究の末に、この手を選んだのだろう。