(左から記録係の佐々木三段、立会人の木村八段、渡辺王将、挑戦者の郷田九段、副立会人の野月七段)
「皆さまこんばんは。本日はお忙しい中ご出席をいただきましてありがとうございました。またこのように盛大に歓迎をしていただきましてありがとうございます。王将戦を主催していただいておりますスポーツニッポン新聞社さま、毎日新聞社さま、また地元の河津の皆さま方に厚く御礼を申し上げます。私は昨年の第7局に続いてこちらは2回目なんですけども、対局室は広くて海も見えますし、温泉もあるということで、食事もおいしい、本当に素晴らしい対局場だなということは昨年感じましたし、今年も対局できることを大変うれしく思っております。今井荘ではタイトル戦が数々行われてきたということで、将棋の対局がどのようなものか、知り尽くしていただいておりますので、安心して将棋に集中できる環境を整えていただいたというふうに思っております。
この王将戦も第6局ということで大詰めですけども、今日は非常に暖かくて、お正月の寒い時期に始まったこの王将戦も、春に差し掛かって終わりに差し掛かっているなと実感しました。明日から第6局ということですけども、ここまでの5局を上回るような内容の将棋を目指して、反響の多い対局にできればと思っております。皆さま方にはお世話になりますけども、よろしくお願いいたします」
「皆さまこんばんは。本日はこのように盛大に前夜祭を開いていただきまして、地元の河津の皆さま、主催のスポーツニッポン新聞社さま、毎日新聞社さま、関係各位に厚く御礼を申し上げる次第でございます。今井荘には、来るまでちょっと忘れていたんですけども、部屋から外を眺めている間に、ずいぶん前ですが、名人戦で来たことを思い出しました(注・2007年、第65期名人戦七番勝負第5局)。それで海を見ていましたら、サーフィンをやっている方がいらっしゃって、河津桜ももう葉桜ということですし、東京よりもいち早く春が訪れているんだなということを感じました。
今期の王将戦七番勝負は年が明けてから始まりまして、2か月強、あっという間にここまで来たなという感じがします。明日から第6局が始まりますけれども、自分なりにベストを尽くしてがんばりたいと思います。短い滞在になりますけれども、今井荘の皆さま、地元の皆さま、関係の皆さまにはお世話になります。どうぞよろしくお願いいたします」
(書き起こし・文、撮影・吟)